一人っ子同盟

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104075133
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

両親がいて、子どもが二人。それが家族の「ふつう」だったあの頃。一人っ子で鍵っ子のぼくとハム子は、確かに一緒に生きていたんだ。

あの時のぼくたちは、「奇跡」を信じて待つことができたんだ――。両親がいて、子どもは二人。それが家族の「ふつう」だったあの頃。一人っ子で鍵っ子だったぼくとハム子は、仲良しというわけではないけれども、困ったときには助け合い、確かに、一緒に生きていたんだ。昭和40年代の団地で生きる小学校六年生の少年と少女。それぞれの抱える事情に、まっすぐ悩んでいた卒業までの日々の記憶。

内容説明

一人っ子がめずらしかった「昭和」のあの頃。きょうだいのいないぼくたちは、小学六年生の春、小さな同盟を結んだ―。昭和40年代の団地を舞台に描く「子供の情景」。ぼくとあいつの、さびしさと奇跡の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

159
重松清と同世代なので大変共感できます。常に安定していて良い作家だと思いますが、今時の十代が読んだらどう反応するのかな?少なくとも一人っ子はマイナーではなく、超メジャー勢力だしネ!2014/10/24

takaC

156
(昭和40年代の)団地には住んだことないものの、どことなく懐かしい感じだった。2016/11/20

Mumiu

149
せつない。 ユートピア的な物語に「こうあってほしいな」と思うけど、せいぜいこんなもん。当時マイノリティだった一人っ子たちの物語。最大多数の最大幸福は正義っぽい顔して案外冷たい。小学生がほとんど子ども会に入っていた(そうでないマイノリティは大人のイケズに遭う)とか、鍵っ子、標準家庭とか、大人の都合的な嫌らしさに敢然と立ち向かうハム子ちゃんがかっこよくて可憐。ノブのパパは素敵な大人。3人で食べたレトルトカレーのこと、ハム子ちゃんは一生の宝物になるだろう。願わくば、ノブもハム子も「まあ悪くない」人生だといい。2014/12/05

OCEAN8380

139
昭和40年代当時は一人っ子が珍しかった時代だったね。テレビゲームのない時代、楽しみはボードゲーム、駄菓子屋など。読んでみていい作品だったと思う。ハム子、ノブ、オサムが今後どうなったか知りたかった。2015/03/25

おくちゃん🌸柳緑花紅

100
「新潮文庫の100冊」昭和40年代、団地、その時代では珍しい一人っ子、二人の一人っ子の六年生の春。一人っ子同盟。私の六年生に比べたら二人は大人だ。誰にでも背負っているものがあることを知っている。どうにもならないことがあることも。悪いことをする子は悪い子なの?いい事をしている悪いヤツもいるけど。ノブのお父さんの言葉が沁みる。「みんなちょっとずつ間違っていて、でもその間違いって間違っていない間違いだ」泣いている理由など聞かずに「お金で解決できない悩み事はメシと風呂と布団があれば意外と何とかなるもんだ」2017/10/18

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