朦朧戦記

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103915041
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

長生きだけが能じゃない。無為に暮らす老人たちが突如、暴走を開始。性も闘争本能も解放した挙句……破茶滅茶に愉快な「老楽」小説!

長生きするだけが能じゃない! 超高齢化社会に活を入れる「老楽」小説。 思い残さず、生きようじゃないか。ホームで無為な余生をおくる老人たちがある日突然、覚醒した。退屈しのぎに始めたクイズ大会が次第にエスカレート。あの頃の恋愛、戦争、革命を夢見て、性も闘争本能も解放して突っ走る彼らを、もはや誰も止められない。どうなる日本……ユーモア小説の雄、破茶滅茶な展開で加齢なる復活!?

内容説明

長生きするだけが、能じゃない!最初はただのクイズ大会だった。ホームで暮らす老人たちの退屈しのぎが、次第にエスカレート。性も闘争本能も解放して突っ走る彼らを、もはや誰も止められない―破茶滅茶な「老楽」小説!どうなる、日本。

著者等紹介

清水義範[シミズヨシノリ]
1947年、愛知県名古屋市生まれ。愛知教育大学国語科卒業。1981年に『昭和御前試合』で文壇デビュー後、独自のパスティーシュ文学を確立する。88年、『国語入試問題必勝法』で第9回吉川英治文学新人賞を受賞。2009年、中日文化賞受賞。現在、NHK放送用語委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そうたそ

33
★★☆☆☆ ホームで無為な余生をおくる老人たち。そんな老人たちが退屈しのぎにおこなったホームでのクイズ大会が発端となり、やがて老人たちの行動もエスカレートしていき、やがてはかつての闘争本能も呼び起こされ暴走していくことになる。あらすじを読んで真っ先に思い浮かべたのは筒井康隆「銀齢の果て」。この作品も同様に老人バトルロワイヤルのようなものが描かれるのかと思いきや、どちらかというと老人たちが徒党を組むという感じだった。ハチャメチャながら平和な第一部から破天荒な第二部へ。個人的には「銀齢の果て」の方が好きかな。2015/05/07

ち~

21
第一部では、ブループホームに入居する老人達が、クイズ大会に、海外旅行に、合コンにと、痛快でユーモアにあふれた非日常が楽しめました。一転、第二部では、ひまをもてあそぶ老人達が昔を懐かしんでリアルな戦争をしたり、都議選の立候補や、全共闘、義勇軍の立ち上げと、日本と年金制度を守るべく、とどまるところを知らない団塊世代の暴走を存分に見せつけられました。全体的に「しっちゃかめっちゃか」なぶっ飛んだ作品でした。2015/05/09

Kumiko

16
お久しぶりの清水さん。昔パスティーシュで沢山笑わせてもらいましたが、今回も同じ匂いのする小説。エスカレートしていく内容に若干引きながらもやっぱり爆笑を禁じえませんでした。グループホーム入居者である7人の老人達が織りなす、他人の迷惑や状況判断など完全無視の自由な生活。ご自身ももうすぐ70歳になられるというのに、清水さんは毒のある老人の描き方が本当に上手い!「盛ってるよね」とは思うんだけど、どこからが盛ってる部分なのか境界線がよく分からない。介護職の人に読んでみてもらいたい。2016/03/16

あまりりす

15
楽しかった!第一部に出てくるお年寄りたちは、以前老健で働いていた叔母の話にも似たような事があったなぁとニヤリとしました。第二部は、これまた凄いですね!面白くて一気に読んでしまいました。全共闘が出てきちゃうなんて、(目次を読まずに読み始めている…(_ _;)想像もしていませんでした。後がないから無茶をする、ではないところが良かった!みなさんのレビューでは賛否あるようですが、私はとても楽しめました。ラスト一行、締めの言葉としてふさわしいですね。やっぱり清水先生の作品は面白いなぁ!とても楽しめました!2016/06/17

Akiki

13
団塊の世代もアレだけど、老人たちはもっとアレですね~ウヒャア… というお話。 わたしは団塊の世代より一回り若いのだけど、この世代は、勢いという点で完全に団塊世代に負けていると思う。そして、戦前戦中派世代はもう生命力からして違っていると思う。今の日本人は世代が下がれば下がるほど生きる力というか生きる欲望みたいなものが劣ってきているという感じは以前からしていたけれど、これを読んだらもう絶対にそうだって確信できる。話が進むにつれてメチャクチャなことになるのは筒井康隆作品並。この先どうなるのか気になる~^^;2016/05/15

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