郊外の文学誌

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103776024
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

内容説明

彼らはどんな幸福を夢見ていたのだろう。漱石、独歩、北杜夫、石井桃子、庄野潤三、村上龍…明治に誕生し、大震災、戦災を経て、移りゆく「郊外」をたどる、新・東京物語。

目次

序 なぜ郊外か
花袋の代々木、独歩の渋谷
ツツジの里だった大久保界隈
蘆花の田園生活
練兵場と脳病院の青山
小市民映画の生まれたところ蒲田とその周辺
加賀乙彦『永遠の都』の西大久保界隈
西洋館と軍施設のある―中野
麦畑と雑木林の残る―荻窪と高円寺
空襲の被害の少なかった―阿佐ヶ谷
荒川放水路の向こうに開けた―葛飾界隈
武蔵野の広がり―小金井界隈
多摩川沿いのサバービア
郊外に憩いあり庄野潤三論

著者等紹介

川本三郎[カワモトサブロウ]
1944年、東京生まれ。東京大学法学部卒業。文学、都市、映画を中心とした評論ほか、小説、翻訳など幅広い執筆活動で支持を集める。『大正幻影』でサントリー学芸賞、『荷風と東京』で読売文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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星落秋風五丈原

10
彼らはどんな幸福を夢見ていたのだろう。漱石、独歩、北杜夫、石井桃子、庄野潤三、村上龍。明治に誕生し、大震災、戦災を経て、移りゆく「郊外」をたどる、新・東京物語。2004/01/09

YI

1
「郊外」が誕生するのは、大正から昭和初期にかけて。関東大震災がきっかけとなり、それは東京の西へ、北へ、とどんどん膨張してゆく。「郊外」に暮らすひとのなかには、震災で焼け出されやむなく住みついたひとがいる一方、おもに文人や芸術家たちを中心に、そこにソローやモーパッサン流の「自然」を発見し、すすんで移住する人びとも存在した。そうして、そんな彼らの手によって新たな気っ風をもった作品が「郊外」から発信されていったのだった。文学のほか松竹蒲田から誕生した「小市民映画」など、東京をみる目が変わる一冊。2015/06/29

almondeyed

1
世田谷文学館で開催されていた「都市から郊外へ - 1930年代の東京」展のガイドブックみたいな本。「郊外」がテーマなだけに、3月10日よりも5月25日の東京大空襲に重きを置いて解説していたのが印象深い。実はその時の被害の実態をよく知らなかったので。2012/04/27

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