青にまみえる

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青にまみえる

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103535034
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

中国の深山に自生する悠久の茶。その崇高な味と香りの一瞬に聞く、永遠=自然の声……。情況の混迷の深さに疲れはてた心と体を潤す、大人のための小説。

内容説明

酒に、ではない。お茶に酔ったのだ。中国の深山に自生するそのマレモノの茶と「私」の運命の出会いから紡がれた大人のための、滋味豊かな小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tom

14
再読本だった。登録しようとして気づいた。悲しいけれど、まあ、こんなものか。中国の不思議なお茶。含めば口の中が生き返ってくる。肺に染み込んでいく。全身の萎えた細胞を目覚めさせる。脳が爽やかになり、身体の内側から風が吹く。体温が正常を取り戻すのを実感する。こんなお茶、大昔の皇帝が不老長寿の妙薬と探し求めたのも当然のこと。このお茶を求めて中国大陸の山の中を歩く。浮かび上がる風景の美しいこと。中国大陸を歩いたのは初めてのこと。得難いお茶と風景の旅をしました。2021/05/20

tom

3
とても上質の中国茶は酔えるものらしい。よくは分からないけれど、そういうものらしい。その中国茶に魅せられた女性と中国の茶に関わる人たちとの話なのだけど、この女性主人公、想像するに、立ち姿がすくっと伸び上がるような美しさを持っている人。読みながら主人公の立ち姿が目に浮かぶのだから、なかなかの話なのだと思う。ただし、後半間近の中国の経済批判めいたやりとりは、場にそぐわない。2012/03/28

nashi

1
この短篇集は、主人公が旅の途中で中国茶と出会う話から始まる。旅の顛末がテーマかと思いきや、読み進むにつれ、茶文化という大きな価値そのものが浮かび上がってきた。様々な人がそれに触れ、味わい、魅せられ、伝承していく。中国茶を楽しむということは、こうした悠久の積み重ねを味わうということなんだ。文化に誇りを持つ国のお茶。うーん、飲みたくなるなる。2012/12/06

ようた

1
中国茶の悠久の歴史が薫ってくるような作品。一服のお茶で主人公は酩酊しファンタジーの世界に迷いこむ。至高のお茶ならそこまで酔えるものかと感心しました。2012/07/19

福猫山

0
中国茶に酔い、とりつかれた大人の女性のお話。正直?と思う部分もあったのですが、読み終えるとそのままでいいんだと思えてしまう・・・水墨画の中に迷い混んだような不思議な気持ちになります。熟成された大人の時間の流れ方をした本です。 聞香杯を使ってゆっくりとお茶を飲みたくなりました。2012/03/20

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