出版社内容情報
偽史と小説、２つのフィクションが交わるとき、驚愕の真実が浮かび上がる！「日本ファンタジーノベル大賞2019」、破格の受賞作！
内容説明
父が託した二つの遺物、それが全ての始まりだった。偽史と小説、大国・伍州で生まれ、その奇抜を極めた内容から遠古より虚構とされてきた二書には、伝説の国、壙と〓南（じなん）の王を巡る、ある“悲劇”が記されていた。数奇なる運命のもと、時代、国境を越え読み解かれていった、物語の結末とは。そして、書に導かれるかのごとく約束の地を訪れた「私」が目撃した光景とは―。二つの虚構が交わる時、世界の果てに絢爛たる真実が顕れる。５０００と７０年の時を繋ぐ、空前絶後のボーイ・ミーツ・ガール。「日本ファンタジーノベル大賞２０１９」受賞者による破格のデビュー作。
著者等紹介
高丘哲次［タカオカテツジ］
北海道函館市生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。同大学院博士前期課程比較文化研究科修了。２０１９年１０月、「約束の果て―黒と紫の国」で日本ファンタジーノベル大賞２０１９を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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starbro
214
新型コロナウィルス対策購入シリーズ第51弾、日本ファンタジーノベル大賞2019受賞作ということで読みました。本書は、大賞受賞作に相応しい蟻菫古代歴史ファンタジーの秀作でした。読後感も爽やかな印象です。受賞第一作も期待しています。 https://www.shinchosha.co.jp/prizes/fantasy/2019/2020/05/19
美紀ちゃん
80
日本ファンタジーノベル大賞受賞作なので、読もうと思った。 中華ファンタジー。 歴史に残されていない幻の国の話が現代まで続き結末を迎える壮大な物語。 偽史と小説でしか知られていない幻の国を、交互に描く。 二つの話がどのようにつながるのかと思いながら読むが、 どちらの話にも引き込まれる。 やがて二つの話が一つにリンクしていく。 アニメになりそう。 2021/02/19
kou
65
2つの書物と３つの時代が織り成す壮大な物語だった。最初は堅苦しそうな話しかな？と思っていたが、すぐに物語に引き込まれ読むのが止められなかった。日本ファンタジーノベル大賞を受賞したのも納得の一冊と感じた。余談だが、個人的には、登場人物紹介のページで登場人物達の名前に｢ふりがな｣が書かれていたのは、凄く助かった。和風・中華ファンタジーを読むと名前の読み方が分からなくなって、毎回、難儀するもので･･･(汗)。2020/06/22
兵士Ｏ
61
もしあなたが活字に親しんでいて、本当にエンターテイメントの文学を好きだと豪語するなら、きっとこの物語はそれに応えてくれると思います。うわべはいかつい歴史記録文学。しかしフタを開けてみれば、なんてことないロミオとジュリエット以上に単純でピュアなラブストーリー。題名の「約束の果て」。悠久の時を超えて繰り広げられるその「果て」の向こうに何があるのか？それを確かめて欲しいです。「果て」の果てですべてが明らかになります（なぜ黒と紫なのかもポイントです）。最後に、瑶花ちゃん、めっちゃ可愛いのと、エラい奇天烈な設定や～2023/08/10
眠る山猫屋
52
兵士Oさん強推薦の一冊には物語の真髄と物語への偏愛がたっぷりと練り込まれてました！スラプスティックな冒頭、ある学徒が追い詰められ始めた幻の国への追求。手がかりはとある偽史と神話譚。この二冊が交互に語られる展開が九割。この二冊がメチャクチャ面白くて引き込まれてしまう。偽史では巨大帝国からの干渉を受けた辺境国と女王・瑶花の冒険が語られる。何物にも囚われない瑶花のフワリとした可愛さと強さ。神話物語では、神々が人間に打ち倒される時代、ある男が神々の儀式に挑み、計らずも神々の時代を終らすきっかけを(続)2023/10/04
