茶筅の旗

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  • サイズ 46判/ページ数 255p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103286837
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大名好みの極上茶を仕立てる宇治の御茶師。戦国の世は彼らにも闘いを強いた。戦旗を掲げ茶薗を守る女茶師・綸の半生を描く時代長篇。

内容説明

京都・宇治。古田織部の覚えめでたい朝比奈家の一人娘・綸は、病に倒れた父の跡を継ぎ、極上茶を作る御茶師の修業に励んでいた。そこへ徳川・豊臣決戦近しの報が。大名と縁の深い御茶師たちも出陣を迫られる。茶薗を守り、生き抜くにはどちら方につくべきか。さらに家康に疎まれた織部の身を案じる綸のもとへ、悪夢のような知らせが―。乱世に凛として立ち向かう女御茶師のひたむきな半生。宇治・茶薗主の知られざる闘いを描く本格時代長篇。

著者等紹介

藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京主宰の「創翔塾」で作家修業に励み、脚本家として活躍。2002年「隅田川御用帳」シリーズ一作目の『雁の宿』で小説家デビューを果たす。以来、人情時代小説の名手として高く評価され、2013年「隅田川御用帳」シリーズで第二回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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のぶ

70
戦乱の世も終わりを迎えようとしていた時代に、宇治で茶園を営む朝比奈家の一人娘として育った、お綸の半生を描いた物語。お綸は病に倒れた父の跡を継ぎ、茶園でお茶の修行に励んでいた。そこでのお綸の姿は、とても真っすぐでしっかり者。当時の有名な茶人、千利休や、古田織部、小堀遠州らも登場し、当時の茶人が大きな権力を持っていたことがよく分かる。特に古田織部との交流は印象的だった。できるだけ良いお茶を生産する努力を重ね、茶園を守り抜いて行ったお綸の生きざまに感銘を受けた。2017/12/15

真理そら

56
徳川時代初期の乱世の名残りの中で宇治の御茶師がどのように茶畑を守ったかということを美しい女御茶師・綸の目を通して語られている。そのせいで綸の心理につられて一瞬小堀遠州を嫌いになりかけてしまった。テーマがお茶なので社会の不安定さの中での権力志向の話なども清々しい気分で読み終えることができた。2021/08/07

信兵衛

26
古田織部、小堀遠州という実在人物の登場も合わせ、今までまるで知らなかった御茶師という歴史部分に、興味をそそられます。2017/10/17

ひさか

10
2017年9月新潮社刊。構想三十数年の藤原さんのライフワークとか。女性の御茶師となった綸の話ですが、ストーリーに特に惹かれるところもなく、終わってしまいました。御茶師という珍しい仕事話ですが、登場人物や、ストーリーに魅力が欠けているように思います。2017/11/27

toshi

8
テーマと時代が合わなかったのか私にはイマイチ。 藤原緋沙子は時代小説の短編集が良いのかも・・。 徳川家康ってプーチンみたいだな・・・って思った。2024/02/20

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