アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103060314
  • NDC分類 361.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

原理主義からディズニーまで。国家と個人をつなぐ「コミュニティ」こそが、アメリカを映す鏡だ!自らの内側で革命を続ける米国社会の強さの秘密に迫る。

内容説明

原理主義、超高級住宅街、巨大教会など、九つのコミュニティの今日的状況を探りながら、アメリカ現代社会を読み解く。多様性を象徴し、内側から社会を支えるコミュニティこそが、アメリカ社会の核である。自らに足払いをかけながら、永遠に革命を続けるアメリカの力の秘密に迫る。

目次

1 ブルダホフ(ニューヨーク州メープルリッジ)―しなやかな原理主義
2 ダドリー・ストリート(マサチューセッツ州サウス・ボストン)―コミュニティの再生力
3 ゲーテッド・コミュニティ(カリフォルニア州コト・デ・カザ)―資本・恐怖・セキュリティ
4 ミドルタウン(インディアナ州マンシー)―もっとも「典型的」なアメリカ
5 ビッグスカイ・カントリー(モンタナ州ビッグ・ティンバー)―連帯する農牧業
6 メガチャーチ(アリゾナ州サプライズ)―草の根の宗教右派
7 セレブレーション(フロリダ州オーランド)―ディズニーが創った町
8 アメリカン・サモア(南太平洋)―海に浮かぶ、小さな「アメリカ」
9 刑務所の町(テキサス州ハンツビル)―「アメリカにおける死の首都」
終章 アメリカン・コミュニティ―国家と個人が交差する場所

著者等紹介

渡辺靖[ワタナベヤスシ]
慶應義塾大学SFC環境情報学部教授(文化人類学、文化政策論、アメリカ研究)。1967年生まれ。90年上智大学外国語学部卒業後、92年ハーバード大学大学院修了、97年Ph.D.(社会人類学)取得。ケンブリッジ大学、オクスフォード大学、ハーバード大学客員研究員を経て、2006年より現職。2005年日本学士院学術奨励賞受賞。著書に『アフター・アメリカ―ボストニアンの軌跡と“文化の政治学”』(慶應義塾大学出版会、2004年、サントリー学芸賞、アメリカ学会清水博賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

K

1
学術書というよりはアメリカの文化人類学を専門とする研究者のエッセイのような趣に感じられたが、真摯な文章でこころにすっと入ってくる。10年ほど前の原稿であるにも関わらず、取り上げられているコミュニティはいずれも現在のアメリカにも巣食い続けているような問題の断片を切り取ったかのような場所で、実際にはもちろん変化が起きているはずなのだが、読んでいて古さを感じることがなかった。2016/12/29

nobby

1
パットナムの『孤独なボウリング』を読んだ後に、本書を読むと違ったアメリカのコミュニティの様相が生々しく迫ってくる。「カウンター・ディスコース」としての多様なコミュニティの構想は、アメリカの民主主義のダイナミズムである一方で、そのダイナミズムの通奏低音としての資本の論理の存在を看破しつつ、今後の展望がそこから開けてくる可能性を示唆する著者の視点は秀逸。2011/07/27

メルセ・ひすい

1
9-48 米国のナショナリズムは、特定の宗教や民族ではなく、「自由」や「平等」、「民主主義」といったより普遍性の高い理念に根ざしている点を特徴とする。それゆえに民族一宗教・ナショナリズムと区別するため、シビック・ナショナリズム、あるいはペイトリオティズム(愛国精神)という表現がよく用いられる。そして、それが「個人主義」という一見、ナショナリズムと相反するイデオロギーと表裏一体の関係にあることが重要だ・・・2008/02/10

メルセ・ひすい

1
9-47 赤55★5 季刊誌「考える人」連載「カウンター・アメリカ」‘05~07春号 全9回+最終章は書き下ろし かつての米・駐日大使 ライシャワーの遺書・「私の遺灰は(晩年を過ごした)サンディエゴの沖に撒いてくれ、灰が海を越え、はるか日本の岸に辿りつく時、私は真の日米の架け橋となるだろう」 (『ライシャワーの昭和史』必読書) カウンター・ディスコース 文化人類学の紀行文。多様性を象徴し、内側から社会を支えるコミュニティこそ、アメリカ社会の核だ。9つのコミュニティの今日的な状況を探る。2008/02/05

sabato

1
ゼミ合宿で発表担当。メガチャーチおそるべし。アメリカのもう一つの側面知り学べる1冊。2008/06/27

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