軍艦長門の生涯 〈上巻〉

軍艦長門の生涯 〈上巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 351p
  • 商品コード 9784103004059
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鐵太郎

11
何十年ぶりかで再読。そうだよ、阿川さんの戦記小説(?)の楽しさって、こういうウンチクてんこ盛りの面白さだったんだよね。戦争が始まるまで日本の誇りであり世界最強の戦艦の一隻であった軍艦長門の生涯を、大正6年のその起工から、さまざまな人間の歴史として浮かび上がらせたもの。登場する人物が海軍関係に偏っているのは当然のことですが、軍人だけでなく、技術屋、料亭、政治家、皇族まで巻き込んで何百人にも上る人々の物語としています。上巻は誕生から2.26事件のちょっと後まで。2018/06/26

だまし売りNo

10
客船の建造経験のある造船所で造った軍艦の方が居住性が高いと指摘する。「客船の建造に経験の深い造船所でつくったフネの方が、どうしても住み心地がいい」「本艦は長崎で出来ただけあって、士官室のソファの具合からしてちがう」。 コスト度外視で開発した軍事技術が後に民間に転用されて技術水準の押し上げになるという話は喧伝される。そこにはコスト度外視の無駄遣い批判への反論という政治的思惑があるだろう。その逆に民間の経験が兵器生産でも有効という指摘は新鮮である。民間感覚は大切である。2021/07/25

印度 洋一郎

6
戦前、日本海軍を代表する戦艦だった長門の生涯を中心に、大正から昭和にかけての海軍史。軍艦や海軍が、今より遥かに国民にとって身近な存在で、ある種の海軍文化のようなものを形作っていたことがわかる。そんな時代も遠くなりにけり、といったところか。上巻は、二・二六事件直後まで。2010/02/23

Ayano

4
本の活字自体が…非常に細かく2段構成。 上巻は大正時代の長門建造に至る経緯から。5・15事件、2・26事件を経て第二次世界大戦に踏み切る手前までが書かれている。 描写が本当に細かい。いろいろな人物が登場して混乱してしまいそうだが、細かい人物像の説明もあるのでわかりやすいといえばわかりやすい。

まいご

2
長門に関わる様々な人々のエピソードを通して大正~昭和初期の空気を追体験できる。軍縮条約、五・一五事件、二・二六事件と進むごとにどんどんきな臭くなり、それにつれて風通しの良かった海軍内も居心地の悪いものになってゆく。当時の政治情勢の話は他でも読めるし陰鬱な気分になるのだが、長門の置かれた状況を描く為にはやっぱり外せないのだな。平賀譲氏に代表される設計・建造・改装にまつわる諸々が興味深い。 2018/10/01

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