貘の檻

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  • サイズ A5判/ページ数 422p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103003366
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

かつて父親が犯した殺人。その真相を探る私を襲う異様な出来事。真実は悪夢の中にある――幻惑の極致に誘う待望の超本格ミステリー!

真実は「悪夢」の中に隠されている――。幻惑の極致が待ち受ける道尾ミステリーの頂点! あの女が、私の眼前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わり、行方不明だった女が、今になってなぜ……真相を求めて信州の寒村を訪ねた私を次々に襲う異様な出来事。はたして、誰が誰を殺したのか? 薬物、写真、昆虫、地下水路など多彩な道具立てを駆使したトリックで驚愕の世界に誘う、待望の書下ろし超本格ミステリー!

内容説明

あの女が、私の目の前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わり、行方不明だった女が、今になってなぜ…真相を求めて信州の寒村を訪ねた私を次々に襲う異様な出来事。果たして、誰が誰を殺したのか?薬物、写真、昆虫、地下水路など多彩な道具立てを駆使したトリックで驚愕の世界に誘う、待望の超本格ミステリー!

著者等紹介

道尾秀介[ミチオシュウスケ]
1975年、東京都出身。2004年『背の眼』でホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、作家としてデビュー。07年『シャドウ』で本格ミステリ大賞、09年『カラスの親指』で日本推理作家協会賞を受賞。10年『龍神の雨』で大藪春彦賞、『光媒の花』で山本周五郎賞を受賞する。11年『月と蟹』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

200
8年ぶりの書き下ろし長編は、人間の心の脆弱さをジックリと読ませるミステリ。息子に自分の幼少期の面影を見るようになった主人公は、32年前に目撃した悲劇を暗示するかのような悪夢に悩まされるようになる。だが一体自分の記憶はどこまでが本当なのか、得体の知れない違和感に突き動かされた行く先に見た衝撃の真実とは…。根底にあるのは身勝手な親達と行き場のない感情を吐露できぬ子供の悲劇。人は何故、知り得た出来事に勝手な自分の解釈を加えて「自分が思う事実」を成立させてしまうのか。「誤解」という名の負の連鎖がやりきれない。2014/04/27

紅はこべ

191
さほど深くはない嫉妬や悪意から生まれた悲劇、愛ゆえの誤解、すれ違い、真相が見えてしまえば、何とももどかしい。あの時ああできていれば、一言口にしてさえいればの連続。人生とはそうしたものかも知れないが。水分神社が出て来て、三津田信三を思い出した。道尾さんらしい少年の造形、風景描写は最近のミステリ作家の中で断トツに美しい。2014/12/08

as

188
読みごたえ十分でした。夢の部分は難解でしたが本編の伏線の張り方回収の仕方はお見事でした。1984年と言えばファミコンを買う為に貯金額を「見積り、当時」は「子供には14800円は無理」と魘(うな)されていました。最後は水路だけに全てを水に流すとは行きませんが良かったのではないでしょうか。そう言えば最近、爪が伸びるのが早い気がします、これは・・・・。2014/08/14

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

174
信州の寒村で32年前に父が犯した罪。そこから逃れるように生きていた主人公の前に、事件と深いつながりを持つ女性が現れた。はたして32年前に何があり、いま何が起ころうとしているのか? その謎に主人公が向き合っていくミステリー。道尾さんの長編は初読みだったが、主人公が見る悪夢に不安感をかき立てられ、ぐいぐい読まされた揚げ句、意外な真相とともに浮かび上がる人の思いにやるせなさまで募らされ、すっかり魅了されてしまった感がある。どこか横溝作品をほうふつとさせるこのテイストは大好物。著者のほかの作品もぜひ読んでみたい。2015/01/08

hiro

169
道尾さんの本8冊目。中盤まで進捗がゆっくりで、正直言って手こずった。‘村’、その村の旧家、そして32年前の連続殺人と、道尾さんが大好きという横溝正史の金田一シリーズのような舞台設定の中、他にも、重要な場所として登場する‘穴’や、顔の傷など、ネタバレになるのでこれ以上書けないが、他にも金田一シリーズの一場面をみるようなところも多く、横溝正史ファンには楽しめること請け合いだ。一方、謎解きについても、いったん謎が解けたように思えた終盤も、終章で最後のひねりがきいていて、最後まで楽しめた。2014/08/30

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