出版社内容情報
労働者階級のクリフトン家、貴族のバリントン家。名家と庶民の波乱万丈な生きざまを描いた、著者王道の壮大なサーガ、幕開け！
1920年代、イギリスの港町ブリストルに住む貧しい少年ハリーは、サッカー選手か世界を旅する船乗りを夢見ていた。しかし、意外な才能に恵まれ、進学校へ進んだ彼は、富裕層の御曹司たちから再三いじめを受ける。やがて名家出身のジャイルズという親友を得るが……。『ケインとアベル』より30余年、貴族と庶民の生きざまを描いた著者畢生の最高傑作。壮大なるサーガ、ついに開幕！
内容説明
１９２０年代、イギリスの港町ブリストルに住む貧しい少年ハリーは、サッカー選手か世界を旅する船乗りを夢見ていた。しかし、意外な才能に恵まれ、進学校へすすんだ彼は、富裕層の御曹司たちから再三いじめを受ける。やがて名家出身のジャイルズという親友を得るが…。『ケインとアベル』より３０余年、貴族と庶民の生きざまを描く著者畢生の最高傑作。壮大なるサーガ、ついに開幕。
著者等紹介
アーチャー，ジェフリー［アーチャー，ジェフリー］ ［Ａｒｃｈｅｒ，Ｊｅｆｆｒｅｙ］
１９４０年英国生れ。’６６年に大ロンドン市議会議員として政界デビュー、’６９年には最年少国会議員として下院入りを果した。一代貴族（ロード）
戸田裕之［トダヒロユキ］
１９５４年島根県生れ。早稲田大学卒業後、編集者を経て翻訳家に（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
340
第7部まである『クリフトン年代記』の幕開き。同じJ・アーチャーの『ケインとアベル』を拡大したような手法がとられている。上巻は「ハリー・クリフトン」、「メイジー・クリフトン」、「ヒューゴー・バリントン」の章から成り、時間を重層させながら、それぞれの人物を軸に語っていく。この巻で見る限りは、多くの読者の視点はハリーに重なるのではないだろうか。上巻の時は1920年～1936年。第1次大戦後の、いわゆる戦間期である。階級社会イギリスを背景に物語は展開してゆくが、その中にあってヒューゴーは、いささか異質である。⇒2023/05/23
財布にジャック
64
長い長い旅の始まりです。ケインとアベルを彷彿とさせる超大作な上に、久しぶりのアーチャーなので、大興奮です。どの登場人物の今後も気になる展開で、次巻を読むのが楽しみです。たった一度の過ちが、こんなにもたくさんの人の運命を変えてしまうという怖さと同時に、その苦しさに根をあげないで前向きに生きていって欲しいと応援したくなる気持ちが湧いてきます。複雑に絡み合った糸が、どう解かれるのか最後までじっくりとお付き合いしたいと思います。いざ、下巻へ！2013/10/18
ミヤッチ
63
長い話の一冊目。海外作家の小説でおもしろそうなのを読みたいと思って読み始めました。半分過ぎからは職場に置いて昼休みに少しずつ読んでいました。とりあえず続きが気になります。2018/02/28
アッシュ姉
60
「死ぬ前にもう一度読みたい本は？」と最後の晩餐ならぬ最後の読書は何がいいか聞かれたら、『ケインとアベル』もしくは『ロスノフスキ家の娘』と答えるほど、思い入れのあるアーチャーの作品。ずっと読みたかった『クリフトン年代記』。ジェフリー・アーチャーらしさ全開でぐいぐい惹き込まれる。もーう、大好きな世界に浸れて幸せ。語り手が変わりながら、複数の視点で進むので、同じ出来事の裏側が見えて物語の奥行きがさらに増していく。違う視点により真相が明らかになった時の驚きがたまらない。これはとてつもなく壮大なサーガになる予感。2015/04/21
ごへいもち
53
ストーリーテラー、ページターナー、エンターテインメント…♪。読書の愉しみという言葉がぴったり。とりあえず先を知りたい読者のために話をどんどん進める一方で引っ掛かりがあるような部分について後戻りして別の視点から話を深め読者を満足させるスタイルがとても上手いなぁと思う。時代が前後するという書き方は少し前に読んだ「解錠師」に似ているが「解…」のほうはそのスタイルにして大成功というふうには感じられなかったけど。2013/11/03
