新潮文庫<br> つばくろ越え―蓬莱屋帳外控

電子版価格
¥814
  • 電書あり

新潮文庫
つばくろ越え―蓬莱屋帳外控

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 459p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101345246
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

足に加えて腕も立つ“裏飛脚”たちは、今日も独り、道なき道をひた走る。痛快な活劇と胸を打つ人情。著者渾身の新シリーズ、開幕。

江戸と諸国を独りで結ぶ、通し飛脚。並外れた脚力に加え、預かった金品を守るため、肝がすわり機転がきき、腕も立つ男でなければ務まらぬ。蓬莱屋勝五郎の命を受け、影の飛脚たちは今日も道なき道を走る。ある者は寄る辺なき孤児を拾い、ある者は男女の永遠の別れに立会う。痛快な活劇と胸を打つ人間ドラマを描く、四篇を収録。志水辰夫の新世紀を告げる時代小説シリーズ、ここに開幕。

内容説明

江戸と諸国を独りで結ぶ、通し飛脚。並外れた脚力に加え、預かった金品を守るため、肝がすわり機転がきき、腕も立つ男でなければ務まらぬ。蓬莱屋勝五郎の命を受け、影の飛脚たちは今日も道なき道を走る。ある者は寄る辺ない孤児を拾い、ある者は男女の永遠の別れに立会う。痛快な活劇と胸を打つ人間ドラマを共に備えた四篇を収録。著者の新世紀を告げる時代小説シリーズ、ここに開幕。

著者等紹介

志水辰夫[シミズタツオ]
1936(昭和11)年、高知県生れ。’81年、『飢えて狼』でデビュー。巧みなプロットと濃密な文体で、熱烈なファンを獲得する。’86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞を、’91(平成3)年『行きずりの街』で、日本冒険小説協会大賞を受賞する。さらに、2001年『きのうの空』で、柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やま

64
① 蓬萊屋勝五郎の命を受けて、江戸と諸国をひとりで結ぶ、通し飛脚の物語です。蓬萊屋勝五郎の手の者は、何人もで継いでいく継飛脚と違い、八百両もの大金を一人の飛脚が責任をもって運ぶ飛脚たち、もし失ったら全額を勝五郎が負担します。このために人の通らない道を大金を持つていると悟られないように走り続けます。→2022/10/28

keiトモニ

49
第2話の出直し街道がいい。解説北上次郎氏もお褒めだ。おかじさんは苦労するし、すみさんも長い間待ったかいがあったね。第1話の“仙さん、仏さんを拝むくらいなら、何故あたしを拝んでくれなかったのさ”にドキっ。北上解説“シミタツ節からの脱却宣言した第一作にはシミタツ節が残っているが、以後の時代小説には消え去っている”とのことで、大昔に読んだシミタツ節を懐かしみながらシミタツ時代小説に浸ってみますか。おっと蓬莱屋勝五郎の住まいは神田岩本町…私の勤務先の東京支店が岩本町にあったな。確か蓬莱屋って看板があったような…。2019/02/20

優希

46
痛快ながら胸を打つ作品でした。影の飛脚たちが格好良くて、それぞれの人間ドラマを描いていきます。面白かったです。2023/02/22

楽駿

31
読書会仲間本。初読み作家さん。通し飛脚の話だが、荷物なり、金銭なり、遠路を1人で最初から最後まで届けるお仕事。今のように、仕分けをして、地域ごとに荷をまとめて扱うのなら、効率は上がっても、そこに人としての思惑や願いは見えてこない。けれど、事情を聴き、その思いに応えるための荷運びは、送り手、受け手、双方の生き様に関わってくる事になる。それを面倒くさいと、知らぬ顔をできないところが、なんとも情があり、つい、引き込まれた。荷物ではない。その人の人生も請け負っている。良い本を紹介していただいた。満足の1冊!お薦め2020/01/08

goro@80.7

14
通し飛脚問屋蓬莱屋の気骨ある仕事師達の連作短編で構成されてます。なかでもお気に入りは「出直し街道」です。歳を重ねてきた身には震えるような最後のシーンでありました。若い者には出せない味を各編の主人公たちが見せてくれます。これはシリーズを追わねばなるまい!2014/10/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4620159
  • ご注意事項