内容説明
柏木誠治は45歳の課長。妻と子供二人の四人家族。ローンで購入したマンション“新菊名ハイツ”は、駅から徒歩20分、61.02平方メートルの3LDK。新入社員の部下との艶夢で目覚め、東横線の車内で経済新聞を片手にラッシュにもまれ、仕事の後は居酒屋のさんまの塩焼きで一杯やって割り勘にする―あなたのことかもしれない、ごく普通のサラリーマンの日常を超リアルに描く長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろびん
3
読んでると鬱々としてくるな……。2018/03/08
かしまさ
3
タイトルに偽りなし。なんの大事件も起きない普通の生活が描かれている。人は皆、自分が主人公のドラマを演じているんだ、という言い方がありますが、それを単行本化すると多分こんな感じになるんだろうな。オチなしなのに楽しめた不思議な一冊。2015/11/02
けん
2
時代背景は過去のものだが、何か引き込まれて読んでしまう不思議な小説。何も起こらない起伏のない内容だが、それなりに面白かった。←5年振りに再読。全く面白いと感じなかった。「細かな描写」と「時代遅れ感」が受け付けなくなってしまった。H3の作品を、ほぼ30年後の今読むと「これほど読むに堪えなくなる作品もあるんだなあ〜」と思った。「ブックオフ行き物件」に決定!2020/07/05
カンパネルラ
2
淡々とした私小説のような感じだが、もちろんフィクションで、平凡で事件の起こらないドラマってことにリアリティのある日常が描かれているように思う。決して面白いはずはないのだが、何故か面白く読んでしまった2008/04/22
bunca
2
一波乱起こりそうで起こらない、日常生活ってそういうことの方が多いよね~、といった感じの小説。日常をただ書いているだけで事件が起こらなく、普通なら飽きてしまいそうですが、面白く読ませてしまう技術は流石だと思います。若い頃の作者をモデルにしていると思われる人物が出ていました。2011/07/01