新潮文庫<br> 赤い鳥傑作集

新潮文庫
赤い鳥傑作集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 371p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101106014
  • NDC分類 913.8

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

門前照二

3
「赤い鳥」約200冊の中から傑作集の名に恥じない作品だけを選び抜き、さらに前、中、後期に分けて編集されたアンソロジー。労作だけに現在絶版となっているのがとても惜しい本です。少なからず幻想短篇を含んでいるところも見逃せません。2010/10/14

雨ノ森

1
『赤い鳥』に掲載された数多くの作品の中から選び抜かれた童話を前期・中期・後期と分けており、大正から昭和期にかけての童話の傾向に変化が見えて面白い。たとえば前期の童話は、どこか教訓色が強くて説教臭く、さらに多くが自業自得でシビアな展開の話が多いように感じた。それに対し中期はハッピーエンド、とまではいかないが、己の所業で失敗をしながらもそれを反省し、ある程度は報いのある話で救われる。そして後期の童話は、ほんの四篇のみだがそれぞれが違う方向を見せていて、この頃には童話の可能性が多様に広がっていたように感じられる2013/07/09

ハルトライ

0
全体的になかなか良かった。児童文学は意外にも救いようのない話がそこそこあったりするものなのだなと感心。前期は、元ネタがあると思われる話も多く存在しており(特に、湖水の女のエピソードを、僕は千一夜物語で読んだ記憶がある)中期以降から、それがなくなってオリジナリティが出てくるが、それと同時に、あまり話に個性がなくなり、どれも似たような雰囲気の話になっていく。解説によると、徐々に三重吉の理想に雑誌が沿うようになり、最後は身内でつくっているような状況だったとのことで、納得する。2014/05/08

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