内容説明
おかしなことは、まだまだなくならない。チェルノブイリ原発事故で汚染された牛肉が輸入されるからくり。ガキ相手に愛想笑いをするマクドナルド店員の奇妙さ。突然キャスター降板を通告してきたNHKの傲慢ぶり。海外での日本人観光客の傍若無人の振る舞い…。『だから何なんだ』で吹き荒れた怒りの嵐は更にパワーアップ。怒って笑ってじんわりできる、景山エッセイ決定版。
目次
ひなびたネス湖の風景はどこにいった
アイルランドでビールを飲み、星を見た
嗚呼!アイルランドが忘れられない
切り倒される櫟の叫び声が聞こえる
「放射能牛」を食わせているヤツは誰だ
その夜、僕の友達のシラサギが死んだ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
c7_choco
2
私が小学生ころの日本って、こんな感じだったのねぇ。すごく変わった気がしていた世の中だけど、実はあまりかわっていないのかも。と感じたエッセー2010/12/29
tsukamg
1
週刊朝日のエッセイ。1989年秋から1990年の暮れまでの掲載分。バブルのピーク時とちょうど重なる。内容からは軽妙さが影を潜めていき、環境問題政治風俗流行など、時代そのものへの怒りが目立つようになってくる。翌年のフライデー焚書事件は、宗教だけが理由ではなく、溜まりに溜まった怒りも原因だったのではないかと思う。あの事件がなく、火事で夭折することがなければ、どういう枯れ方をしたか、本当に興味がある。忘れてはいけない作家なのだけど、覚えている人が少なくなりつつあるのは残念。2017/07/20
Fukigobou
1
今から23年前の頃のエッセイ。古本屋で投げ売りしてあった一冊。書かれた当時は海部さんが総理だったんですね。イラクフセイン政権、環境問題、福島第2原発、岡本喜八監督の「大誘拐」の米子市での試写会など地元の話もでてきたりします。自宅家事で亡くなった景山さん、宗教づいてからは読まなくなったけど今でも生きてたら「なんだ環境も政治もちっともかわってないじゃねぇか」って怒るだろうな〜。昔のエッセイ読むのも当時の自分を思い出したりして結構たのしいもんですね。2013/06/01
カンパネルラ
1
宗教とか環境破壊に目覚めて、それが内容に反映している。かなり同調出来る部分もある。少し説教くさいかもしれない2007/06/06