新潮文庫
PAY DAY!!!

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  • サイズ 文庫判/ページ数 407p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101036229
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ペイ・デイ、給料日。それは、何があろうと、ほんのちょっとだけ、みんなが幸せになれる日―。双子の兄と妹は高校生。ちょっと不器用、でも誠実に生きている二人に訪れる、新しい出会い。別れ。恋。家族の問題。そして、大切な人の死…。新たな青春小説の古典の誕生!ゆったりと美しいアメリカ南部を舞台に、たくさんの生といくつかの死が織り成されていく、堂々たる長編小説。

著者等紹介

山田詠美[ヤマダエイミ]
1959(昭和34)年、東京生れ。明治大学文学部中退。’85年『ベッドタイムアイズ』で文芸賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。’87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。さらに、’89(平成元)年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、’91年『トラッシュ』で女流文学賞、’96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花賞、2000年『A2Z』で読売文学賞を受賞する。現代を代表する人気作家である
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

363
山田詠美は24作目になるのだが、これまでに読んだ彼女の作品とは異質感のある小説である。16歳のロビンとハーモニーの双子の兄妹を主人公に展開する家族の物語なのだが、何もかもが生ぬるい感じがするのだ。舞台に選ばれたのは、それほどディープでない南部のサウス・カロライナ。彼らの父はアフロ・アメリカン、母はイタリア系とちょっと異色な組み合わせ。もっとも、両親は物語の寸前に離婚しているのだが。作中では9.11テロも描かれ、母はその犠牲になって亡くなるのだが、家族における喪失こそ描かれるが、死の問題が突き詰められる⇒2020/12/30

優希

55
重いテーマを扱いながらも爽やかさのある青春小説だと思いました。母親を亡くした双子の兄弟の不器用ながらも誠実に頑張っている姿が印象的です。新しい出会い、別れ、恋、家族の問題がぎゅっと詰まっていて、ティーンエイジャーならではの想いが伝わってきます。沢山の生死が重なっていく中で幸せな気持ちになれる日、それがpaydayなんですね。形は違っても様々なことを乗り越えていく2人に幸あれ!2014/11/05

蒼い猛牛

14
主人公は双子の兄妹ハーモニーとロビン。  「時間は(中略)人を楽にするけれども、大切なものも葬り去ってしまう」という哀しみの裏には、「ここにいない人のために、多くの歌が作られて来た」という希望がある。ここにいない人に気持ちを馳せること。今・此処ではなく、いつか・何処かに想いを飛ばすこと。それがどれほど魂に栄養を注ぎ込んでくれるか。双子の成長を見守りながら、読者の私はそのことに思いがいっぱいになった2022/07/13

Atsushi Saito

14
双子のハーモニーとロビンは両親の離婚によってニューヨークと南部で離れて暮らす。南部でのロビンとショーンの出会い、ハーモニーとヴェロニカの逢瀬、9.11テロによる母の死などが16歳の二人を厳しく柔らかく成長させる。 イーーーッツ マイ ペイデイ!2015/10/04

けほんこ

11
読みました 良かった やっばり物語でも 目的がある話が好きなんですが 山田詠美さん面白かった たぶん文章やら 心情が すごくわかりやすく 表現方法が多彩で 楽しいからだと思う このような 話を読むと 自分の考え方に 幅が広がる気がして なんか生きる力になる気がした 年末から年始にかけて よい小説が読めました 2018/01/01

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