出版社内容情報
自然人類学者・埴原和郎と、アイヌ語に取り組む哲学者・梅原猛が、壮大な仮説をもとに、日本人の起源とその謎を徹底的に追求した注目の対談の全記録。
目次 はしがき/梅原猛 一 日本人へのアプローチ 二 人類は大進化とともに小進化する 三 最新の人類学の方法と成果 四 日本人?二つの背景 五 日本人論の先達たち 六 旧石器から弥生時代の日本人 七 アイヌは原日本人である 八 アイヌ文化は日本文化の基層 九 アイヌは和人以上に日本人である あとがき/埴原和郎 「小学館ライブラリー」版へのあとがき/埴原和郎
内容説明
自然人類学者・埴原和郎と、アイヌ語に取り組む哲学者・梅原猛が、壮大な仮説をもとに日本人の起源とその謎を徹底的に追求した注目の対談・全記録。
目次
1 日本人へのアプローチ
2 人類は大進化とともに小進化する
3 最新の人類学の方法と成果
4 日本人―2つの背景
5 日本人論の先達たち
6 旧石器から弥生時代の日本人
7 アイヌは原日本人である
8 アイヌ文化は日本文化の基層
9 アイヌは和人以上に日本人である
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
38
#感想歌 民族の調査仮説の段階でアイヌ文化の継承可か否か 形態学的方法と遺伝的方法両方使う努力を ps. 標識遺伝子は,1000人に一人とかの割合とのことなので, 10000とかデータがないと判定がむつかしいのだろうか。 検討するとよいことはかなり網羅的に記述しているので考察するのに助かる。 対談で梅原猛 埴原和郎のうち,前者3,後者7とのこと2016/11/25
Nobu A
10
福岡ハカセ推薦本。93年初版。刊行当時読んでいたら違った感想だろうが、良い意味でも悪い意味でも時代の流れを感じる。哲学者、梅原猛と自然人類学者、埴原和郎の対談形式が専門外の者にも分かり易く、アイヌを取り巻く諸問題を浮き彫りに。畢竟、アイヌ人と日本人の関係性の結論が出たわけではないが、琉球文化も含めてアイヌ文化と本土の繋がりが解明される日が来るのだろうか。浪漫を禁じ得ない。他方、二グロやモンゴロイド等、差別的表現が平然と使われているのは驚く。血液型分析も時代錯誤。歴史学や考古学の包括的研究が望まれる。2022/12/02
michu
3
こうした科学的な研究が、天孫降臨辺りとかぶってくるのはまことに面白い。神話も、迷信や権力者のウンヌンとバカにしたものではないのだ。温故知新、温故知新。私には縄文人の特徴が比較的強く残っている気がする。見た目的にアイヌや琉球民族の雰囲気があると自分でも思う。そう思うだけでもアイヌと現代和人が無関係な訳ないよね。2012/11/12
斑入り山吹
2
再読。渡辺京二『黒船前夜』に引用されていたので、あれっ?持ってるよ、と読み返した。82年に出た本を93年に文庫化したものなので、内容的には30年弱前となる。でも文庫化するに当たってのあとがきでも、大筋は大丈夫、とあったわけで、まあそれを踏まえつつ読んだ。『黒船前夜』でこの本のちょっと強引なところが指摘されていたが、それは「日本人」の定義をどこに置くか、の相違じゃないのか?という気がした。『黒船前夜』に載っていたアイヌの衰退の理由を思い出しながらこの本を読むと、無常観で味わい深かった。2011/06/20
ユ-スケ
1
アイヌや熊襲、そして日本人全般の人類学的ルーツが分かりやすく語られている 古モンゴロイドと新モンゴロイドという区別はわかりやすい 歴史教育を行うのなら、こういったこと(時代)からやらないと正しくない、と強く感じた2024/10/07




