がんに生きる

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がんに生きる

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  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093886376
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

がんを前向きに考えれば、違う世界が見える

今や2人に1人が罹ると言われるがん。かつてのように「不治の病」ではなく、早期発見すれば完全寛解するものも多い。本書は数多あるがん治療体験記だけではなく、いかにがんという病をポジティブに考えていくという趣旨だ。著者は2度のがん闘病を経験した直木賞作家で、自らの体験から得た「哲学」といってもいい。
がんをただ恐れるのではなく、「がんという病を抱えたもう一人の友人を見つけた」と考えて、あらゆることをその「友人」と相談しながらやりたいことができる。そう考えれば「がんは人を成長させる」し、新たな目覚めのチャンスを得たともいえる。
人生喜怒哀楽、いろいろある。その人生を実人生とだけ考えてしまうと愛憎が入り交じったものになるし、苦悩さえ残る。著者にしても良いばかりの人生だけではなく、実の兄が事務所の金や印税を使い込み、借金漬けにされてしまったこともあった。でも、夢だと思えば、苦しみでさえ夢だから、残るのは楽しい夢の感覚しかないという。そう、人生を夢だと思えば何も恐れることはない。諦めるのではない。「がんになった。さあ生きよう!」と前向きに病と闘えばいいのだ。

【編集担当からのおすすめ情報】
著者のなかにし礼さんの言葉にはハッとさせられることの連続でした。私事ですが、自分の家族もがんに罹って、現在闘病中です。しかし、なかにしさんのあくまで前を見て闘い抜く姿、そしてがんという病への向き合い方に勇気をもらいました。すべてのがん患者、そしてその家族に一読していただきたい一冊です。

まえがき
第一章 がんで死にたい
第二章 青天の霹靂だった二度のがん闘病
第三章 死生観を形づくった満洲での阿鼻叫喚
第四章 それでも私はがんと闘い抜く

なかにし 礼[ナカニシ レイ]
著・文・その他

内容説明

2度のがん闘病を経た直木賞作家が到達した境地―がんは人を成長させる!!新たな「目覚め」のチャンスを得た!

目次

第1章 がんで死にたい(私ががんで死にたい理由;ボディと精神の対話 ほか)
第2章 青天の霹靂だった二度のがん闘病(洗面台いっぱいの吐血;一度目の食道がん告知 ほか)
第3章 死生観を形づくった満洲での阿鼻叫喚(「よそ者」の原点は満洲での生活;七有八無 ほか)
第4章 それでも私はがんと闘い抜く(死に恐れはない;病と死の違い ほか)

著者等紹介

なかにし礼[ナカニシレイ]
1938年中国黒竜江省(旧満州)牡丹江市生まれ。立教大学仏文科卒業。在学中よりシャンソンの訳詞を手がけ、その後、作詩家として活躍。約4000曲の作品を世に送り出し、日本レコード大賞、日本作詩大賞ほか多くの音楽賞を受賞する。その後作家活動を開始し、2000年『長崎ぶらぶら節』で第122回直木賞を受賞。2012年3月、食道がんであることを公表。先進医療である陽子線治療を選択し、がんを克服したものの、2015年3月にがんの再発を明かし、闘病生活に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

31
☆☆☆★ がんの体験記よりも、満州からの引き揚げについて話している章が衝撃的だった。何と言っても陽子線治療に興味をいだいた。実際、北大病院で陽子線装置を見せていただいたことがあるが、想像していたよりも大掛かりな装置だった。医療技術もここまで来たか、と感動した。2019/07/12

kanki

17
満州引き揚げの残酷さ。がんを通して「目覚め」「禅、己を知る」、使命に生きる。2023/04/19

わらわら

14
「生きる力」「闘う力」と読んで彼の考え方、病気の向かう姿勢が好きである。人間いつかは何かで死ぬ。死ぬ要因を選ぶことはできない。第一章「がんで死にたい」うんと頷けた。彼が選んだ病院が「国立がん研究センター東病院」死と闘うには人間性のある医師が必要である。彼の作詞した曲について書かれている「恋のハレルヤ」単純に恋の歌と思って歌っていた。違った…。「赤い月」で満州からの引き上げは読んだ記憶があるが…今一度、なかにし礼氏の本を読んでみようと思う。2019/03/25

Hideichi Sekiya

7
2度のがん体験を乗り切った著者、人生を達観した感があり2019/01/24

忽那惟次郎8世

6
実は私もガンサバイバーです 肺癌の手術で入院した時に病院の喫茶室にあったので読んだ 自分が実際にがんに罹患し 術前の不安な気持ちや、自分ががんとどう立ち向かっていくのか、全くシンクロナイズして読むことが出来た。「がんはある意味で情緒を持つ病気であり、なおかつかかった人を成長させてくれる性格を持っている」この一節を読んだ時に この本が神様が私にくれたと思ったほどだ。 手術前の数日貪るようにして読んだ。それ以降 なかにし礼作詞の歌謡曲も聞くようになった。 また、満州引き揚げの自叙伝の部分も素晴らしい内容2019/10/01

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