出版社内容情報
「そこに行かなくては見えないものがあるのでしょうね」(城山三郎)、「あんなに美しい海を初めて見た、」(武豊)ほか、世界の旅先で作家・伊集院静氏のこころを揺さぶった「ひと言」を綴った珠宝のエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
118
伊集院静は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。世界を股にかけた、旅だけでなく、アート、酒、ゴルフに纏わるエッセイ。気ままに旅し、本物に触れられる著者は羨ましい限りですが、その分試練も多いのかも知れません。私は悩んでいませんが、久々旅に出たいなぁ!2017/09/03
ヒデミン@もも
36
そうだった。伊集院静氏はこんな素敵な文章を書く作家だった。しかし、私は老年の週刊現代や週刊文春のエッセイが好きだった。特に最近は暴走老人らしく言いたい放題。いつか、文春のお悩み相談にファンレターを出して、伊集院さんにぶった斬ってもらいたいと思っていた。なのに連載は終わっちまった。そして、もう2度と出会えない。残念。2023/12/13
sssakura
30
ずっと気になっていた伊集院静さん、初読みです。ゴッホがその地に着いた同じ季節に旅をして、想いを馳せる。なんて素敵な旅なんでしょう。伊集院さんの視点がとても好き。あぁ、旅に出たいなぁ。2017/10/28
赤星琢哉
27
伊集院静さんの旅エッセイ。雑誌で連載されていたのを何気に読んでいたら、まとめたものが出ていたので読んでみた。ただの旅エッセイではなく、伊集院静さんの人生訓?を交えた物語。旅の話もとても面白いが、そこに出てくる伊集院静自体の人生の濃さにも驚かされる。絵画とゴルフとお酒が好きな方は特に面白いかも。2017/08/09
柔
21
「若い時に旅に出なさい」国内外の旅先で書かれたエッセイ集。絵画に疎い柔にはしっくり来ない部分も多かったが、言葉に重みがある。「美しいものはその作品の前に立ち、ただ鑑賞すればいい」飾らなくても高貴という印象を受けた。「人生と旅は似ている。初めて呼んだ時には明確には見えないが、年を隔て読み返すと、思わぬ発見がある。人生の経験を積まないと、見えないものはたくさんある。しかし若い時にしか見えないものもある」自ら足を運び、本物を感じることがいかに大事か。そうだ、旅に出よう。2022/11/03