出版社内容情報
刺客は、思わぬところからやって来た。
1840年、気仙沼から出航した五百石船・観音丸は荒天の果てに、ある島に漂着する。そこには、青い目をした先住者たちがいた。彼らは、その地を「ボニン・アイランド」と告げた。
時を隔てた現在。すべてを失った中年男は、幼少期、祖父が大切にしていた木製の置物をふとしたことで手に入れる。それを契機に記憶が蘇り、彼は、小笠原行のフェリーに足を向けた。物語は、ゆっくりと自転を始める。
内容説明
1840年。五百石船の乗員たちは、ある島に逢着する。青い瞳の住人は、島の名をボニン、と告げた。それから、180年後。物語はついに動き始める。
著者等紹介
宇佐美まこと[ウサミマコト]
1957年愛媛県生まれ。2006年に「るんびにの子供」で第一回「幽」怪談文学賞短編部門を受賞しデビュー。2017年「愚者の毒」で第70回日本推理作家協会賞長編部門および連作短編集部門受賞。「展望塔のラプンツェル」が2019年「本の雑誌ベスト10」第1位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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