出版社内容情報
“前代未聞のオス教養漫画”と反響殺到！！
『女帝』『夜王』の原作者・倉科遼が憧れる人がいる。それは、三島由紀夫が憧れ、谷崎潤一郎が師に仰いだ、明治・大正・昭和を生きた文豪・永井荷風であった――!! 生涯何物にも囚われず自由を享受し、男のわがままを貫き通した荷風のように、男としてありのままに、本能のままに生きてみないか？ “夜の帝王”倉科遼が物語り、当代最高の官能絵師・ケン月影が描くセンセーショナル告白漫画。いま“夜の帝王”が、そのすべてを赤裸々に告白する――！
【編集担当からのおすすめ情報】
いつまでも人々に強い影響を与え続ける作家、永井荷風。いま再び、静かな荷風ブームが起こっています。それは、現代が男性の本能にとって生きづらい社会になっているからなのかもしれません。本作品は、そんな現代を生きる、虐げられている男性に問う、“どこまでも本音で語る革命的男性論”です。荷風美学を知ることによって、新しい価値体系の醸成と、より自由に生きること、この二つが大いに期待できると思うのです。
倉科 遼［クラシナ リョウ］
原著
ケン 月影［ケン ツキカゲ］
イラスト
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
長野秀一郎
8
マンガ作品としては個人的評価は高くない。作画は古臭くコピーの濫用も目立つ。作劇も荷風の著作をなぞっただけで新たな発見がない。それでも本書の意義は、みんな名前は知ってるが実際はよく知らない、永井荷風の生涯を読みやすく漫画化したことにあろう。荷風はその財産・名声にも関わらず生涯芸妓や娼妓、ストリップ嬢（現代ならアイドル・キャバ嬢・風俗孃等？）を愛し、独身で死んだ。それは荷風の望みだったけれど、望まなくても同様の生活を余儀なくされる人が少なくないこんにち、荷風の思想が役立つかもしれない。評価3-2017/06/18
たっきん
3
Kindle1巻無料にて。作者の作品は色々読んだことがあるけど荷風のことは名前すら知らなかった。こんな人が本当にいたんですね。2017/10/17
mimi
3
倉科遼が不良老人指南とは、と手にとってみたら荷風をひもとく内容でした。女性がきれいでムチムチしてて全年齢なのにいいんでしょうか。まあいいか。でもたまにコピペで絵が増えてて辛い。せめて並べないで欲しい。永井荷風はまあ、おっさんたちの憧れだよね。遊ぶ金に事欠かないし欲望に素直だけど愛嬌があって憎まれきらないし。色街の女性達に向ける目線をまとめてくれているので、ヘェー感もあり良かった。八重次かわいい。「片時たりとも嬉しき夢を見ただけが徳と思わば誰をか怨み何をか悲しまんや」って何にでも適用できそうですね。2016/12/13
たまうさ
3
永井荷風が漫画になるとは、荷風を愛読していた学生時代には想像もしなかったので、ビックリしたが、確か富松って柳橋の芸者だったんじゃなかったっけ？ 愛読していた当時は『独身の理想』みたいに思っていたが、だんだん『女嫌いの女好き』というか、ただのセックス依存性なんじゃないかと思えてきたり、日本蔑視の西洋崇拝的な所も鼻持ちならなくなってきたので、ここ１０年ばかりは荷風なんて読まなかった。ともかく次巻に期待する。2016/10/04
トーヘン
2
まだ１巻だからか？展開が劇的過ぎて「荷風」っぽさが少ない気が。戦争で本が燃えるところがクライマックスか。それまでは読みたい。2016/12/12
