秋の猫

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087746211
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

男よりも犬や猫。でも、彼らが「大切なもの」を教えてくれた。大人の男女に贈る、心温まる珠玉短編集。

著者等紹介

藤堂志津子[トウドウシズコ]
1949年北海道生まれ。藤女子短期大学卒。1989年『熟れてゆく夏』で、第一〇〇回直木賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ままこ

74
苦い経験がありしたたかに生きる女性達の心を支えてくれた猫や犬との関わりを軸にした短編集。『秋の猫』そうだよな〜手のかかる猫は育児と一緒。ラストの仕返しは小気味いい。『ドルフィン・ハウス』屈折した考えを持つ主人公。ハナに言い続けていた心ない酷い言葉。いくら後から悲しんだとしても彼女にはムカムカ嫌悪感が残る。『病む犬』気軽な気持ちで飼った小型犬が病弱だった。ペットを飼うことに対しての責任や大変さが身にしみる。『公園まで』度重なる辛い経験をした女性が他愛ないやり取りを楽しめる幸せを掴むことが出来て良かった。2018/09/05

クリママ

31
表題作ほか4編の短編集。30代女性の結婚、恋愛がらみの物語。打算的な女性もいて、すべての主人公に共感できるわけではないけれど、犬、猫への思いは自然で、生活にしっかり根ざしていて、好感が持てた。きっと、作者も犬や猫と共に暮らしたことのある人と思って調べたところ、ありました、「愛犬リッキーと親バカな飼主の物語」。また、読んじゃおうかなぁ。2015/12/07

秋製 

26
5編からなる短編集。これはペットを家族に持った女性達の話です。強かだったり、打算的な計算をしたりと。これだけだと怖い女のイメージしか湧かないと思いますが。ある女性の話には共感めいたものを感じ、ある女性の話には逞しさを感じたりもしました。ある意味、女性の素直な感情が描かれた作品だと思いました。2013/01/07

棕櫚木庵

25
O.ヘンリーの小説 --- たとえば,「賢者のおくりもの」 --- をサキが物語ればまったく違う印象になるだろうと誰かが言っていた.その言い方をかりれば,サキの題材をO.ヘンリーのように物語る作家とでも言おうか.ペットにかろうじて慰めを見出している,中年にさしかかる孤独な女性たち.彼女たちは,ひどいしっぺ返しを行い,意地悪をし,策略を巡らし,約束を破り・・・.だけど,彼女たちを嫌悪できない.策略を巡らせて手に入れた小さな幸せを祝福したくなる.それが面白かった.他の作品も読んでみたい. 2018/01/19

ぽろん

23
アラサー女性のペットに纏わる、ちょっと辛口の恋愛短篇集。アラサーの一筋縄ではいかない女性の心情がチクリと心にささります。2016/05/30

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