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集英社文庫
ライフボート

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087606850
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

1914年、大西洋。豪華客船が沈没し、救命ボートに定員以上の人々が乗り込んだ。漂流のうちに訪れる恐怖、飢え、疑惑、死……人数を減らさなければならない極限状態を、若い女性が強(したた)かに生きぬく。

内容説明

1914年、大西洋で豪華客船が爆発。地獄絵図さながらの混乱を脱したかに見えた救命ボートだが、定員を超えた人数が乗り込んでいることが判明。床からは海水が浸水し、日々食糧は減っていく。死の恐怖が迫る一方、22歳のグレースにとってリーダーのハーディは頼もしく思えた。しかしその独裁的な態度から、人々は彼に不信感を募らせはじめる。そして嵐が訪れ…。21日間の漂流の末に待ち受けていたものとは!?

著者等紹介

ローガン,シャーロット[ローガン,シャーロット] [Rogan,Charlotte]
1975年にプリンストン大学を卒業。主に建築学の分野でさまざまな職業を経験したのち、独学で執筆活動を開始。『ライフボート』がデビュー作。夫とともにコネチカット州ウエストポートに在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mejiro

10
本書で、漂流=密室だと今更ながら気づく。大海原を漂う定員オーバーのボート。この小さな空間で噂が飛び交い、妄想が暴走し、不信と恐怖が人々を支配する。ボートが転覆する危険、飢えと渇き、救助を待つしかない不安と焦燥が思考を狂わす。そんな中、仲間割れが起き、事態がさらに緊迫する。語り手はどんな環境でも要領よく生き延びるタイプ。この人物を見てると複雑な気分になるのはなぜだろう。<信頼できない語り手>とサバイバルな状況が上手く組み合ってて引き込まれる。スリルとサスペンスに満ち、奥深い作品だった。 2017/05/22

barabara

8
面白かった…!楽しみにしていたのに某国客船事故の影響か延期になっていたのよね。待ち遠しかっただけはある。小さな救命ボートで少しずつ正気を失ってくる人々、そんな中で真実を見極める目はどうやって保てるんだろう。嫉妬、嫌悪、飢餓、複雑な人間関係。救命ボートに救助を求める子供をオールで払いのける残酷さ、いつしか重量オーバーで海に投げ出される人がハチャメチャな論理で選び出され…暑い夏にひんやりします。オススメ!タイタニックよりリアル感ありあり。2014/06/23

読書熊

6
大海原の救命ボート、定員オーバーの中で生き残るために誰かを犠牲にすることは罪なのか。密室の中で暴走する正義や多数決主義、事勿れ主義を丁寧に描いてくれていました。思考を深める小説。2019/06/12

timeturner

5
うーん、こんなにドラマチックな状況設定でここまで盛り上がらないというのも珍しい。『ライフ・オブ・パイ』の向こうを張って、あえて盛り上げないドラマを書こうとしたとか? この手のサバイバル小説にしては珍しく女性視点で1914年のアメリカにおける女性の立ち位置を示したかったのかもしれないが成功しているとは言いがたい。グレースが策略家のぶりっ子であることはミエミエなので、信頼できない語り手によるミステリーとしても成立していないと思う。2014/11/17

sanosano

4
なかなかでした。登場人物が5人を超えると怪しくなる私は、前半は読み返しが多くなかなか進みませんでしたが、後半は、怒濤の展開で、ハラハラドキドキ。様々な謎は、解明されませんが、この物語は、そういうことが書いてあるのですから、このモヤモヤ感が正解なのでしょう。2014/07/05

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