内容説明
公園で襲われた不幸な夜から7年。そのショックで眠り続けた秋川裕果は突然めざめた。長い眠りから醒めた時、常に安全ゾーンを歩くように躾けられていた女子校生は25歳になっていた。病院のベッドでただ茫然とする彼女の前に現われた刑事の話を聞くうちにあの夜の記憶が甦ってきた。やがて不審な出来事が起こり始める。時効直前、忘れられていた犯罪が再び目を醒ます…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coco夏ko10角
28
公園で複数の男に襲われて意識を失ってから7年眠り続けた裕果、時効まであと少し…。犯人は罪を償うべき、はそうなんだけど、犯人の家族は…とかあの夜の真相とか色々辛い。裕果の様子に苦さが残る。2017/03/19
KN/時間が取れないのでただ今記録のみ
8
◎14/02◎014◎高校三年生の裕果は付き合いのある長久保と共に酔った足取りで夜の公園へ入った。そこで数人の男に暴行を受け、次に目を覚ました時には七年の月日が経っていた。呆然とする裕果の前に、ひとりの刑事が現れ、時効を迎える前に犯人に制裁を、と迫るが――。恥ずかしながら初の赤川作品なんですが、読みやすさに驚きました。内容も申し分ないです。ただ、弓浜刑事の動機が突然過ぎる感は否めない。男たちよりも女たちの空しさが良かったです。2014/02/15
読み人知らず
8
緑の線は安全な線。そこを踏み越えるなんて、踏み越えざるを得なかった。一番の被害者はこの主人公で間違いない話。2013/08/18
とう
8
物語自体はサクサク進んであっさりとした印象。特に驚いたり予想を裏切るような展開はなかったけど最近のミステリは事件の描写を結構エグく表現したりする作品が多いから新鮮で良かった。2011/04/05
十六夜(いざよい)
7
犯罪を扱った作品にしては、ちょっと現実味が薄かったかなぁという印象。赤川さんの作品は色んな作風で色んな作品が読めるのが利点、個々があっさりし過ぎていてあまり内容が残らないのが難点。2016/01/01