出版社内容情報
田中 啓文[タナカ ヒロフミ]
著・文・その他
内容説明
横町奉行の仕事に追いまくられ、貧乏暮らしがつづく竹光屋雀丸に、とてつもない儲け話が転がり込んだ!?一方、市中では蟹そっくりの老婆を探す怪しげな一団が現れ…(表題作)。駿河国で売り出し中の博徒、清水次郎長の刀が盗まれた。禍を招くという曰くつきの刀なのだが、流れ流れて大坂の町に辿り着き…(「犬雲・にゃん竜の巻」)。謎と笑いがてんこもりの全3話収録の痛快時代小説第4弾!
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する縁」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年『銀河帝国の弘法も筆の誤り』で第33回星雲賞日本短編部門、09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
55
シリーズ第4弾。相変わらず笑わせてくれるわ~。解説にも書かれてるように落語と小説の似てるところは、観客も読者も頭の中でイメージを広げて楽しむものだと。まさに、この本も登場人物たちのキャラ立ちもさることながら、ストーリーもありえへん世界をもっともらしく広げてくれるので面白い、面白い!3話からなっていて、横町奉行の雀丸のおばばである加似江が間違って拉致されたり、名刀を巡ってまだ出世前の清水の次郎長が出てきてわーわーと。貧乏寺の大尊和尚と万念の話は沁みたなぁ。悪者はギャフンと言わせて今回もあっぱれ!2019/01/25
み
26
さくさくと♪このシリーズは、脱力系と思って読まねば楽しめないのでは?どたばた加減が半端ないです(^^)逆タマに乗っちゃえばいいのにと、腹黒く思いました(^^;2019/04/12
真理そら
26
名刀(妖刀?)「犬雲」「にゃん竜」の竹光がほしいと思う猫好きの読者なのである。鬼御前の生い立ちの一端やら清水の次郎長やら大食いの元遊女やらハナシが広がりまくって、どうなることかと思ったけれど、すっきりまとまって終わった。『叩いてかぶって禅問答の巻』では雀丸もがんばったけれど、万念のかわいい存在感には負けている。2018/12/29
美月0217
21
あれ~~?読んだ本にしてなかったのね・・ これはエビとカニの・・でしたよ(笑) いや~~カニに似ているおばあさん・・巻き込まれちゃいます。2019/10/01
きょん
18
シリーズものは登場人物が安定してきて、それぞれの新しい面が見られると一層楽しいですよね。悪人もどこか抜けていてユーモラスな所が楽しいです。2019/02/04