出版社内容情報
007ジェームズ・ボンドで知られる英国の国家セキュリティ・サービスMI5が新聞に求人広告を載せたり、ロシアの闇を知る男が亡命先のロンドンで毒を盛られたりと、インテリジェンス(スパイ)は現実に活躍している。一六世紀後半エリザベス朝以来、スパイ組織は立派な国家機構の一つで、スパイ情報を活用した政治家が英国の歴史をつくってきた、といっても過言ではない。
優秀なスパイほど、任務遂行の痕跡を残さず、正体が暴露されずに、その実態が外に漏れることはない。映画の中の、世界を飛び回るセクシーで魅力的なイメージより、はるかに知的な側面が主流を占める。祖国に忠誠を尽くしたスパイと裏切ったスパイに大別して、その実像に迫る。
【著者紹介】(かわなり よう)
一九四二年、北海道生まれ。六六年、北海道大学文学部卒業、六九年、東京都立大学大学院修了。ロンドン大学・ケンブリッジ大学客員研究員を経て、七七年より法政大学教授。社会学博士(一橋大学)。専攻はイギリス文学、スペイン史。『世界の博物館』『世界の美術館』『世界の古書店』『スペイン戦争』『青春のスペイン戦争』など著作多数。書評家としても活躍。
内容説明
007ジェームズ・ボンドで知られる英国の国家セキュリティ・サービスMI5が新聞に求人広告を載せたり、ロシアの闇を知る男が亡命先のロンドンで毒を盛られたりと、インテリジェンス(スパイ)は現実に活躍している。一六世紀後半エリザベス朝以来、スパイ組織は立派な国家機構の一つで、スパイ情報を活用した政治家が英国の歴史をつくってきた、といっても過言ではない。優秀なスパイほど、任務遂行の痕跡を残さず、正体が暴露されずに、その実態が外に漏れることはない。映画の中の、世界を飛び回るセクシーで魅力的なイメージより、はるかに知的な側面が主流を占める。祖国に忠誠を尽くしたスパイと裏切ったスパイに大別して、その実像に迫る。
目次
第1部 祖国に尽くしたスパイ(エリザベス朝イングランドを支えた「イギリス秘密情報部の父」フランシス・ウォルシンガム(一五三〇?~九〇)
秘密を握ったとみなされた天才劇作家の顛末クリストファー・マーロー(一五六四~九三)
「グレート・ブリテン王国」誕生の陰の立役者ダニエル・デフォー(一六六〇~一七三一)
「ボーア戦争の英雄」と謳われた偽装作戦の名手ロバート・ベーデン=パウエル(一八五七~一九四一)
貴族に叙せられた変装と語学の天才ポール・デュークス(一八八九~一九六七)
世界的な有名作家をカバー(偽装)に利用したスパイサマセット・モーム(一八七四~一九六五)
不朽の名画『第三の男』の原作者グレアム・グリーン(一九〇四~九一)
『007』ジェームズ・ボンドの生みの親イアン・フレミング(一九〇八~六四))
第2部 祖国を裏切ったスパイ(イギリス犯罪史上最長の懲役42年に処せられた男ジョージ・ブレイク(一九二二~?)
人も羨むような「文武両道」の才に恵まれた男ガイ・バージェス(一九一一~六三)
未来の「外務次官」の席を棒に振った男ドナルド・マクリーン(一九一三~八三)
歴史にその名を残した20世紀最大のスパイキム・フィルビー(一九一二~八八)
「エリザベス女王のご親友」と謳われた美術史学界の重鎮アンソニー・ブラント(一九〇七~八三)
「私は雑魚にすぎない」とうそぶいた「第五の男」ジョン・ケアンクロス(一九一三~九五))
著者等紹介
川成洋[カワナリヨウ]
1942年、北海道生まれ。66年、北海道大学文学部卒業、69年、東京都立大学大学院修了。ロンドン大学・ケンブリッジ大学客員研究員を経て、77年より法政大学教授。社会学博士(一橋大学)。専攻はイギリス文学、スペイン史。書評家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中島直人
なお
1962
jima_1965
haruki