出版社内容情報
「これがパパの島なの。パパは、ここでわたしたちをやしなおうとしているのよ。わたしたちはここへ引っ越して、一生そこで暮らして、なにもかも新しく、ほんとうにふりだしからはじめるのよ」
平和なムーミン谷でやることがなく、手持ちぶさたのムーミンパパ。
はるか彼方にある孤島に移住することに決め、ある夜、ムーミンママとムーミントロール、ちびのミイをつれて、ボートで海を渡ります。
荒れ果てた岩だらけの島、鍵のかかった巨大な灯台。
家族それぞれの秘密をとじこめ、ゆううつな空気がムーミン一家の上に漂いますが……。
この『ムーミンパパ海へいく(原題 PAPPAN OCH HAVET)』は、9冊ある小説ムーミンの7番めの物語です。
ながく愛読されてきた児童向けのハードカバー版「ムーミン童話集」(1990年初版 全9巻)の改訂版「ムーミン全集[新版]」が2019年に刊行されました。「おなべ」を「パンケーキ用フライパン」、「さかずき」を「カップ」、「レモン水」を「レモネード」にするなど、いまの言葉にあわせた、より読みやすいムーミンの物語になりました。
講談社文庫では、1978年からムーミンの物語をご紹介してきました。本書は、2025年ムーミン誕生80周年記念として、2019年の改訂版のテキストにあらためた[新版]です。トーベの手になる美しい挿絵とともに、ムーミンの物語をお楽しみください。
《収録》
解説……小野寺百合子
ムーミン谷の魅力 7『ムーミンパパ海へいく』変わるひと、変わらないひと……冨原 眞弓
*中学生以上漢字にふりがな
*この本は『ムーミン全集[新版]7 ムーミンパパ海へいく』(2020年講談社刊)の文字づかい等を改めたものです。
(C)Moomin Characters (TM)
【目次】
内容説明
平和なムーミン谷でやることがなく、手持ちぶさたのムーミンパパ。はるか彼方にある孤島に移住すると決め、ある夜、ムーミンママとムーミントロール、ちびのミイをつれて、ボートで海を渡ります。荒れ果てた岩だらけの島、鍵のかかった巨大な灯台。家族それぞれの秘密をとじこめ、ゆううつな空気がムーミン一家の上に漂いますが…。
著者等紹介
ヤンソン,トーベ[ヤンソン,トーベ] [Jansson,Tove]
1914年8月9日‐2001年6月27日。画家・作家。彫刻家の父、挿絵画家の母のもとにヘルシンキで生まれ、幼い頃から画家を目指す。ヘルシンキ、ストックホルム、パリで絵を学び、政治風刺雑誌『ガルム』や児童書、新聞の挿絵等を精力的にこなした。ムーミン小説9作品は、戦争中、自分自身の安らぎのために執筆した『小さなトロールと大きな洪水』(1945)から始まった。1966年国際アンデルセン賞受賞、1976年プロ・フィンランディア勲章受章
小野寺百合子[オノデラユリコ]
1906年‐1998年。東京生まれ。太平洋戦争中、陸軍武官の夫・小野寺信に伴いスウェーデンに長期滞在、和平のための諜報活動を手伝う。戦後、同国文学の翻訳を手がけた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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