内容説明
日本の古都、京都。この人口150万の小さな街に、世界中から毎年5000万人以上の観光客が押し寄せている。こうした訪日外国人観光客の急増は利益をもたらす一方、観光客とのトラブル―舞妓パパラッチ・景観破壊・民泊問題―などの観光公害“オーバーツーリズム”として、いま大きく注目されています。東京オリンピック・パラリンピックを控えた東京も決して他人事ではないこの大問題について、本書では、オーバーツーリズムの最前線で戦う京都住民たちの現地レポートや関係者インタビューを通して「持続可能な観光」の在り方を考えてゆきます!
目次
第1章 京都がパンクする!?(“世紀の愚策”と呼ばれた京都改造計画;花街に押し寄せる「舞妓パパラッチ」 ほか)
第2章 日本社会に蔓延する「観光客ぎらい」(観光は「おいしくない」;京都から押し出される日本人 ほか)
第3章 「京都らしさ」の正体―観光のまなざしと「古都」化する京都(京都ブランドは「観光ありき」ではなく「文化ありき」;京都観光史―京都はいつから「古都」なのか? ほか)
第4章 京都は誰のものか?(我々は観光客に何を奪われるのか;テーマパーク化する京都)
著者等紹介
中井治郎[ナカイジロウ]
社会学者。1977年、大阪府生まれ。龍谷大学社会学部卒業、同大学院博士課程修了。京都界隈で延長に延長を重ねた学生時代を過ごし、就職氷河期やリーマンショックを受け流してきた人生再設計第一世代の社会学者。現在は京都の三条通で暮らしながら非常勤講師として母校の龍谷大学などで教鞭を執っている。専攻は観光社会学。京都府美山町や世界遺産・熊野古道をフィールドに、文化遺産の観光資源化と山伏についての研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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