内容説明
聖山アマンディをいだき、遙か上空、雲の海に浮かぶ島“ていん”。民は山と川と空の三つの部族に分かれ、互いの領分を守って暮らしていたが、天が荒れて作物は育たず、獣の数も激減。長きにわたる凶作と飢えの末、部族間のいがみ合いは深刻化していた。「ウカミダマを求める者は変を呼ぶ」占い師から忠告されるも、仲間を飢餓から救うため、封じられし狼神の力を望んだ山人のムウマ。山と川の会合が行われた日、彼は、川人のライラとともに、狩りに失敗して川の村の聖地に墜落する一人の空人の姿を目撃し―。
著者等紹介
仁木英之[ニキヒデユキ]
1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部卒業。2006年『夕陽の梨 五代英雄伝』で第12回学研歴史群像大賞最優秀賞、『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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toshi
14
「ひょっこりひょうたん島」のように外界から閉ざされた「ていん島」を描いたファンタジ。 空に浮かび、森に暮らす山人と平地で農業を営む川人と高原で暮らし鳥を操る空人が暮らしているていん島。 それぞれの民はアジという長によって治められていた。そのアジ達(とその代理人)が集まった夜、3人が殺されてしまう。そしてそれぞれのアジの子供達が協力するというお話。 伝説はこうやって作られた・・・という結末になっている。2019/05/27
一五
5
序盤 沖縄とアイヌ系がまじってたりして??読みにく~。冒険物ではないよね、天地崩壊?犠牲者多すぎませんかね。ラストは おっと!で……………2019/06/26
さき
3
なかなか面白い設定と展開にぐいぐい引き込まれて読了。 でもいくつか腑に落ちない部分もあったり。私的に3人の色恋のやり取りはなんとなく蛇足かなと感じた。 そして締めにまさかあの島が出てくるなんて!えー!これは伝承記かなんかの脚色なのかな。2019/08/02
りょうこババ
2
山、川、空にすむ人達。その長の子供達が決して交わってはいけなかった掟を破り関わっていく。山人、川人、空人、そして王神。島が浮かんでいる?人が増えすぎたから減らす?地上に戻れる? そしてその島の新しい名前は?なんと❗️2021/09/08
緑
2
目新しい単語にとまどいながらも、ちゃんと最後まで読むことができました。えらいえらい。2019/06/04