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講談社文芸文庫
風媒花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062901260
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

講談社文芸文庫スタンダード005(講談社文芸文庫スタンダードは、時代の原基としての存在感をたたえ、今なお輝きを放つ作品を精選した新装版です。)

日本と中国との間には断崖がそびえ、深淵が横わっている。その崖と淵は、どんな器用な政治家でも、埋められないし、跳び越せもしない。そこには新しい鉄の橋のための、必死の架設作業が必要だった。頽れる堤と頽れる堤のあいだに、何度、いいかげんな橋を渡しても、無駄であった。贋の橋や仮りの橋は、押し流されるより先に、ひとりでに腐り落ちた。峯たちには、架けねばならぬ新しい橋の姿が、おぼろげながら想像できた。

作家・峯三郎を視点とし戦争直後の中国文化研究会に焦点をあて、群像劇にとどまらず……拳銃の暴発、青酸カリ混入、といった事件の大きな波に登場人物たちが飲み込まれていく姿を描く。憧れの象徴である中国大陸の文化と歴史に対する、さまざまな立場からの考証が作品の底に流れる戦後文学の記念碑的傑作であり、著者の代表作。

<中国文化研究会のメンバー>
●軍地先生――頭のハチ割れそうな難しい顔つきしているけれど、みんなをギューギューいじめっころがす。
●新聞社の西さん――気の弱そうなやさ男だけど、可哀そうなほど正直なひと。
●失業中の中井さん――三亀松の声色もへたなくせに、いつまでも「湯島天神お蔦涙の別れ」を止めようとしなかった。
●梅村先生――エンサイクロペジアって悪口言うけど、何を聴いても「アッそれは」って答えられるから、たいしたもんだわ。……そして作家の峯三郎などなど。
彼らと情人蜜枝、桃代が織り成す戦後文学の記念碑的作品

※本書は、筑摩書房『武田泰淳全集』第4巻(1971年8月刊)を底本として、講談社文芸文庫版(1989年3月刊行)を適宜参照し多少ふりがなを加えました。

武田 泰淳[タケダ タイジュン]
著・文・その他

内容説明

作家・峯三郎を視点とし戦争直後の中国文化研究会に焦点をあて、群像劇にとどまらず…拳銃の暴発、青酸カリ混入、といった事件の大きな波に登場人物たちが飲み込まれていく姿を描く。憧れの象徴である中国大陸の文化と歴史に対する、さまざまな立場からの考証が作品の底に流れる戦後文学の記念碑的傑作であり、著者の代表作。

著者等紹介

武田泰淳[タケダタイジュン]
1912・2・12~1976・10・5。小説家。東京生まれ。東京帝大支那文学科中退。浄土宗僧侶大島泰信の次男だが、父の師僧の武田姓を継ぐ。高校時代より左翼運動にかかわる一方、中国文学を耽読。1934年、竹内好らと中国文学研究会創設。37年、召集、中国に派遣される。44年、上海へ渡り、同地で敗戦を迎える。中国での戦争体験は作品に大きく反映される。第一次戦後派の代表的作家として重きをなした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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