出版社内容情報
電子雑誌BOX-AiR発! 学園異能ミステリ!!
生徒の研究・開発を目的とする高校・織乃学園。
中でも数人しか居ないＳランク特待生である猫目の少女・瀬谷伊音は、何の能力ももたない「おれ」こと佐々木理久を妙に敵視している。
理由は、理久がみんなに対して吐いている、ある「嘘」……。
そんな中、「異常者の集まる織乃学園に罰を」という血文字の落書きが出現してー―!?
「嘘」が分かる彼女と、皆を「騙」しているおれ――ふたりの微妙な関係は、学園に潜む悪意に呑み込まれていく!!
内容説明
生徒の「能力」の研究・開発を目的とする高校・織乃学園。中でも数人しか居ないＳランク特待生である猫目の美少女・瀬谷伊音は、何の能力も持たない「おれ」こと佐々木理久を妙に敵視している。理由は理久がみんなに吐いている、ある『嘘』…。そんな中、「異常者の集まる織乃学園に罰を」という血文字の落書きが出現して―！？『嘘』が分かる彼女と、みんなを『騙』しているおれ―ふたりの微妙な関係は、学園に潜む悪意に呑み込まれていく。
著者等紹介
杉山幌［スギヤマホロ］
１９８２年生まれ。２００９年、第７回講談社ＢＯＸ新人賞流水大賞受賞作『Ｒ．Ｉ．Ｐ．レスト・イン・ピース』でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サト
4
最初の三編は日常の謎を、後の三編は一つの殺人事件を扱い、それが主人公の内面に大きく変化をもたらす。特徴的なのは登場人物の一見して安易なキャラ付けに、一歩踏み込んだ考えが書かれていること。能力や○○脳という二次元的な属性が、謎解きを通して限りなく肉感を持った魅力的な人格になっていく。講談社BOXとりわけBOX-AiRという出版形態からサブカル的な物語を想像していたので青春小説としても面白くて不意打ち。あえて例えれば西尾維新の『猫物語(白)』に近い。全編通して安定して楽しめる。欲を言えば、もう少し読みたかった2011/12/18
alafish
3
異能×ミステリ。ミステリだが堅苦しくなく、ライトだがなかなか読み応えがある。各章が短めでさばさばとした描写だが展開に起伏があるので飽きない。欲を言えばもう少しキャラクター間の掛け合いが見たかったが、このままでも十分面白かったので問題なし。2011/08/08
与太郎
3
BOX-AiRで１話読んだときは「そこまでかなー？」という感想だったけど、単行本で一冊読み終えてみるとこれが意外にも面白かった。良質なライトミステリー。超自然的な力を利用した謎解きというのは、ミステリーを成立させるという意味でとても難しいのではと思うのだけど、この作品はその難点を巧みにカバーしている。むしろ能力が存在するからこそ面白くなるような技巧が凝らされている。キャラの立たせ方も好みで、主人公とヒロインの関係性も妄想をたくましくさせずにはいられないほど魅力的でニヤニヤが止まらなかった。続刊希望です！2011/08/07
しん∞ＳＨＩ−Ｎ
1
超人達の能力を育成する高校･織乃学園で、 無能力者の少年･理久は、何故か能力上位の美少女･瀬谷伊音に、目の敵にされる中で、能力者を狙った恐ろしい反抗声明が発せられることで、学園に不穏な影が渦巻き、卓越した推理と巧妙な嘘が錯綜する物語。 何よりも日常を浸食したのは、優しいまでに装飾された甘い嘘。 誰かを傷つけない為の嘘、誰かを守る為の嘘という物がある。真実をつまびらかに明らかにする事で苦しむ人がいる。それが、尚更大切な人ならば、虚飾に満ち溢れた白々しい嘘でも、自分が道化と貶められようが吐きたくなる物なのだ。2019/11/21
しん∞ＳＨＩ−Ｎ
1
超人達の能力を育成する高校･織乃学園で、 無能力者の少年･理久は、何故か能力上位の美少女･瀬谷伊音に、目の敵にされる中で、能力者を狙った恐ろしい反抗声明が発せられることで、学園に不穏な影が渦巻き、卓越した推理と巧妙な嘘が錯綜する物語。 何よりも日常を浸食したのは、優しいまでに装飾された甘い嘘。 誰かを傷つけない為の嘘、誰かを守る為の嘘という物がある。真実をつまびらかに明らかにする事で苦しむ人がいる。それが、尚更大切な人ならば、虚飾に満ち溢れた白々しい嘘でも、自分が道化と貶められようが吐きたくなる物なのだ。2014/11/20
