内容説明
醍醐寺、伏見城、龍安寺…、方位アドバイザー艮七星はTV番組で「京都の七不思議」を独自に選定し、その謎に迫る。だが、アシスタントの詩織が艮の陰に踏み込もうとすると、不吉な殺人事件が起こるのだった。北斗七星の呪術が現代人の怨念を呼び覚ますのか?もうひとつの京都が見える斬新ミステリー。
著者等紹介
姉小路祐[アネコウジユウ]
1952年京都生まれ。大阪市立大学法学部卒業。立命館大学大学院政策科学研究科・博士前期課程修了。『動く不動産』で第11回横溝正史賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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誰かのプリン
16
京都は千年の帝都として繁栄したとともに、人々の栄華盛衰を繰り返し、為政者にとっては怨霊を鎮めることが政治の中心になっている。本書では、そんな京都の七不思議を紹介し物語を構成している。もう一度京都に行ってみたくなる一冊でした。2017/05/14
朱音
6
京都の謎を解きつつリアルの事件も解いて、という形式は2時間ドラマとかになりそうなくらいな王道、なんだけどなぁ。実際のドラマなら30分に一人くらいは殺人事件が起こりそうなところ、意味ありげなほのめかしばかりで事件は最後のほうにバタバタとおこるだけ、なんとも駆け足で残念な印象でした。ミステリとして読むより一風変わった観光案内だと思えばいいかも。関係ないけどヒロインの遠恋の彼、あれはなんだかな~、な気がする。別れるのが正解なんじゃないかね?どうでもいいけど。2011/01/28
ソラ
3
【読メ登録以前読了作品】2006/05/10
kuri1632
1
サスペンスというより京都の魔界やミステリーについての要素のほうが大きかった感じですね。ちょっと違った角度からの京都について知る上では面白いと思います。2014/03/29
うたまる
0
薄っぺらいキャラクター、リアリティの無い会話、興味を惹かれない事件、そして緊迫感の無い展開。にも関わらず再読したのは、他にはないディープな京都薀蓄を再確認したかったから。初読時の衝撃から半分くらいは覚えていたが、残り半分の忘れていた記憶が甦った。「三年坂は八坂神社と清水寺との間の緩衝地帯」「貴船神社だけでなく地主神社でも丑の刻参りが行われていた」「市内の大将軍四ヵ所の交点が朱雀門」「平清盛の大楠を避けるため西大路通が曲がっている」「送り火の左大文字は元々は”天”だった」など。よし、行くか、京都に。2015/11/26