内容説明
織田信長出自の謎、通説とちがう桶狭間の真実、何度もあった暗殺の危機、濃姫二重スパイ説、二条にない二条城の矛盾、東海道は戦国のアウトバーン、味覚音痴の話など、信長にまつわる定説や逸話を新資料をまじえて150項目で検証。歴史の真実をわかりやすく説き、知的興味におもしろさを加えた文庫書き下ろし。
目次
信長にいたる一族と出自の謎
信長二十歳までの謎
尾張統一・桶狭間の戦い=奇襲作戦の謎
上洛への足固め、美濃攻めの謎
竹中半兵衛の活躍と美濃併合の謎
信長の上洛準備と明智光秀の謎
信長の政権樹立への構想・布石にかかわる謎
信長の世界観・宗教観にまつわる謎
畿内平定・姉川の合戦にまつわる諸々の謎
信長をめぐる四面楚歌・反撃の謎
信長の政権形態にかかわる数多の謎〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
邑尾端子
1
信長について「天才的」「芸術的」「経済の申し子」等々と美辞麗句を並べて絶賛しており、「信長が本能寺で死んでいなければ明を手中に収めいずれヨーロッパも制覇した…」と予想したりなど過大評価しすぎな感はある。また、史料批判を基本的にしておらず、信憑性の薄い文献や後世の文献からもそのまま引用しているので本書のままに鵜呑みするのは問題があるかも。ただ、「信長伝説の総集編」的な感じでよくまとまっているので読み物としては面白いし、現代の信長伝説を知るためには大いに参考になる。2013/01/16
まいご
0
本書の内容に唸ったり突っ込んだりして愉しむには己の知識が足りなかった。行動の裏には利害を伴う思惑があるはずとのスタンスで、ロマンが削がれちゃう所もある。宣教師関係の逸話に興味をひかれた。2013/07/16