講談社文庫<br> 星の感触

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講談社文庫
星の感触

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  • サイズ 文庫判/ページ数 316p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062634601
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

変わりたいと望みながらも「逸脱」できずにいる良治が出会ったのは、二メートル六十七センチの大男・猫田研一だった。さらに「成長」を続ける彼の身長は、ついに八メートルを越してしまう。その時、研一の恋人・伊藤タマコは、そして良治は…。心が目覚め、あなたが変わる。「自分革命」を起こす成長と癒しの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なつ

18
眠る度に大きくなっていく男(八メートルを越える大男)。夢か現実か。行ったり来たりして掴めたものはあったのか。不思議な話でした。でも、何となく「逸脱」の意味がわかったような気もする。物語の設定はメチャクチャのような気もしますが、それも物語だからこそ。さくっと読了。2016/01/27

入江

9
素晴らしい本! 速記者の主人公が出会ったのは、サラリーマンに憧れる巨人。心が目覚め成長して癒されてゆく。何より文章のリズムが美しい。「いったいみんなは俺の―大きい者の、何を恐れてるんだ。友達になったら排除する―、集団はそうして誰かを排除していく。なぜなんだ」「~村は実在する。信じていれば、いつかは行ける。星にだって触れる」2016/12/31

kinshirinshi

2
学生時代に読んだ薄井ゆうじさんの最初の小説を再読。不思議な属性を持つ主人公と、友人である語り手。主人公は最後、何らかの形でこの世界を去り、残された語り手は、悟りに似た感慨を得て日常生活に戻っていくーーという筆者の基本プロットが展開される。設定は奇想天外なのに、語りはどこか無機質、というのも、この作家さんの特徴だと思う。成長する痛み、友情、規格外の人間の生き難さ、など現代的なメッセージも感じられるが、もっと神話的で壮大、かつ不条理な物語だった。2019/10/18

ろびん

2
そんな結論に持っていってしまうのか……。2019/11/03

なむば

1
今度は初めてタイトルから選んだ。たくさん並ぶ図書館の本棚の右上からゆっくりと視線を動かした。 出会いは唐突に、案外早く。それはまだ右上、ア行であった。薄井ゆうじさん。星の感触。確信した。(ネットでタイトルのセンスは酷評されていましたが笑) 一口で言えばあたりだった。大当たりだ。 文章のセンスは抜群で、ストーリーもよい。軽すぎず重すぎず読みやすい。 掴む。逸脱。またもやいい作家さんに出会えたようです。2013/11/22

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