内容説明
江戸の誕生から町人地としての発展、明治の煉瓦街建設からモダン都市成立、そして戦後の変容。魅力あふれる銀座という街の空気は、幾重にも重ねられた、都市の歴史が作り出したものだった。都市研究者が自身の足で街を歩きつくし、資料を丹念に読み込み、銀座の構造と進化の過程を鮮やかに描き出す。
目次
第1章 現代の基層を読み解く(江戸初期)
第2章 明暦大火後の街づくり
第3章 江戸と融合した煉瓦街建設の試み(明治初期)
第4章 人の和が育てた街の厚み(明治後期)
第5章 歴史の文脈に裏付けられたモダン都市の創造(昭和初期)
第6章 戦後から現在に至る銀座
著者等紹介
岡本哲志[オカモトサトシ]
1952年東京都生まれ。法政大学工学部建築学科卒業。1984年に岡本哲志都市建築研究所を設立。博士(工学)。都市と水辺空間に関する国内外の調査・研究に長年携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆうゆう
10
銀座の街の成り立ち、変遷。「井字型」街区のブロック割りから、明暦の大火後「短冊型」街区、町屋敷…時代とともに変わってきた。街は少しずつ変わっている。こんな時期でなければ、古地図片手にお散歩したい気分なんだけどな。2021/09/28
雲をみるひと
8
江戸期以前から昭和にかけての銀座の町割の変遷を論じたもの。一般的とは言えないテーマだと思われるが、なかなかない視点で参考になった。日本橋や京橋との比較、舟運の影響などを述べた江戸期の研究とその構成への影響が特に詳しく論じられている。2020/05/19
メルセ・ひすい
1
8-35 赤96 江戸初期から現在の都市としての銀座まで・・江戸の誕生から町人地としての発展、明治の煉瓦街建設からモダン都市成立、戦後の変容…。銀座の空気は重層的な歴史の中で作られた。研究者が街を歩き尽くし、資料を丹念に読み、銀座の構造と進化の過程を描き出す。2007/04/13
とっぴー
0
銀座の土地利用は家康の思惑や明治政府の思惑等が絡み合って今に至っている。これを読んだ上で、銀座を歩くと当時の人々の気持ちが分かる気がする。2011/11/13