内容説明
飾られたカラダからの解放、貧しいまでに簡素なスタイル、反抗のシンボルになったジーンズ、浮き彫りにされた脚の意味、オートクチュールとプレタポルテ…。二十世紀はモードの大転換をなしとげた。ポワレやシャネル、賢三や一生のデザインにもふれつつ、時代精神とのかかわりを見つめた力作。
目次
序章 もっとも二十世紀的
第1章 背景としての十九世紀
第2章 肉体と布の交響詩―第一次革命の群像
第3章 ジーンズ―モードの新しい流れ
第4章 女性像の変容―脚を通して
第5章 躍動する肉体
第6章 デザイナーズ第二次革命の群像
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
misui
3
20世紀モードの生成と展開。かつて一部の人だけが享受してきたモードが大衆化され、新しい流れを作り出していった歴史がまとめられている。漠然とモードは上から下へと降りるものと考えていたが、肉体の解放やジーンズの隆盛と定着など、むしろ下からの運動を取り入れることによって大きく形を変えたというのは目から鱗だった。モード自体が孕むデコンストラクションの力学を追うのはドラマティックで楽しい。重要なデザイナーやブランドのことがもっと知りたくなる。2018/01/08
なおた
1
第2章「肉体と布の交響詩」に、ガブリエル(ココ)・シャネルの写真と、彼女による言葉が、引用されていた。第3章「ジーンズ‐モードの新しい流れ」では、ジーンズ姿のマーロン・ブランドの写真があった。1950年代に活躍した映画俳優のジェームス・ディーンの名前とともに、ジーパンが日本で受け入れられる前段階としてアメリカの映画文化におけるジーンズというファッションスタイルの伝播があったと本書は記している。巻末に「ブックガイド」あり。2025/07/27




