戦始末

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062203876
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

この負け戦の始末、俺がつける――しんがりでどう振る舞えるかで男の価値は決まる。戦国で最も過酷な戦を描く、注目作家の7番勝負!この負け戦の始末、俺がつけてやる――。

関ヶ原で大勢が決しながら敵中突破を図った「島津の退き口」。窮地に陥った織田信長を救い、秀吉の出世の足がかりとなった戦国のオールスター殿軍戦「金ケ崎の退き口」……。
負け戦――しんがりでどう振る舞えるかで男の価値は決まる。

戦国で最も過酷な戦を描く、注目若手作家の7番勝負!

登場武将と戦:島津義弘(関ヶ原)/柴田勝政(賤ヶ岳)/馬場信春(長篠・設楽原)/堀秀政(小牧・長久手)/石田三成(関ヶ原)/羽柴秀吉(金ケ崎)/高橋紹運(岩屋城)

禿鼠の股座
夢にて候
勝政の殿軍
四方の器
孤 軍
丸に十文字
我が身の始末


矢野 隆[ヤノ タカシ]
著・文・その他

内容説明

関ヶ原で大勢が決したのち敵中突破を図った「島津の退き口」。窮地に陥った織田信長を救い、秀吉の出世の足がかりとなった戦国の“オールスター殿軍戦”「金ヶ崎の退き口」…。戦国で最も過酷な戦―殿軍戦を堪能せよ。

著者等紹介

矢野隆[ヤノタカシ]
1976年福岡県久留米市生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

109
負け戦の殿軍を7話。関ヶ原・・丸に十文字の島津と、どれもなかなか面白く読んだ。読み終わって私の心にふと浮かんだ言葉・・は『男の純情』だった。何故かはわからないが、男の純情嫌いじゃないのだが、このところお目にかかったことがないのが寂しい。2017/05/18

とん大西

79
「負け戦」-勝負の世界に必ず訪れる「勝ち」と「負け」。局地戦から大戦まで、数多ある戦国乱世の合戦で「おとしまえ」をつけなければならなかった男たちの短編集。お馴染みの関ヶ原や九州岩屋城落城もあり、なかなか面白かったです。全てが戦場の物語でありながら嫌な血生臭さはなく…狼狽、達観、執着-絶体絶命の男たちの胸に去来する汗臭い情念に魅了されました。一番は、秀吉の金ヶ崎撤退戦。織田家の一将校に過ぎなかった秀吉。粗野でややもすると軽薄。そんな秀吉が男を上げた戦始末。生への執着、未来の扉を開いた悲愴感。良かったです。2018/03/03

ポチ

66
殿軍を務め戦の始末を付けた武将達の7話の短編。栄誉、意地、誇り、などがない交ぜになり戦場での臨場感がひしひしと伝わって来る。高橋紹運の孤軍、島津義弘の丸に十文字が特に良かった。2018/03/11

黒猫

32
戦国時代の戦の殿軍を任されたものたちの短編集。秀吉の金ヶ崎の退き口、賤ヶ岳の柴田勝政、長篠の戦いの馬場美濃守、岩屋城の高橋紹運がよかった。目の付け所が良い。特にマイナーな高橋紹運を題材としているとは、、、。内容も良かった。高橋紹運の死に際が無駄に死ぬのではなく、息子の立花宗茂のことを思いつつ死ぬなんて、良い父ちゃんだなあ((T_T)) それから、馬場美濃守の死も武田信玄の回想シーンと混じりあってリアリティがあってよかった。石田三成はすいません。興味ないんで流し読みです(笑)全体的に読みやすくオススメ。2017/04/21

しゃお

27
負け戦で殿軍をつとめる事になった武将たちの姿を描く短編集。時間軸に沿って秀吉を軸に描かれるのは、死と向き合う時のそれぞれの心情。生きて先を見据えようとする者もいれば、死そのものを望むかのような者。その姿はやはり死というよりはどう生きてきたかを見せてくれるよう。秀吉のコミカルな姿を見せる「禿鼠の股座」から、熱すぎる戦いを見せる高橋紹運の「孤軍」や、関ヶ原での島津義弘の家康の陣中突破を描く「丸に十文字」など、どれも読み応えありました。2017/03/28

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