竜と流木

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  • サイズ B6判/ページ数 316p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062200660
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

美しい島を襲うバイオハザード。どこで島の守り神の逆鱗に触れたのか? 名手が描く、完全無欠な生物パニックミステリー!太平洋に浮かぶ美しい島、ミクロ・タタに棲む、愛くるしい両生類。ジョージは、泉の中でその生き物と戯れた瞬間に虜となる。ところが、泉をつぶすためにその両生類を隣の島の池に移したところ、夥しい死体が浮き上がった。また、父や同僚たちが真っ黒で俊敏なトカゲのようなものに立て続けに襲われ、噛まれてショック状態に。口中に細菌を持っているのだ。広がり続ける被害。しかしこれは始まりに過ぎなかった……。

1 水の守り神
2 捕食者
3 竜の島
4 赤道海流
5 根絶
6 謝肉祭


篠田 節子[シノダ セツコ]
著・文・その他

内容説明

太平洋に浮かぶ美しい島ミクロ・タタに、泉の守り神である愛くるしい両生類が棲んでいる。ジョージはその生物に魅入られるが、隣りの島に移したところ、夥しい数の死体となってしまった。同じ頃、父や同僚たちが真っ黒で俊敏なトカゲのようなものに襲われ、ショック状態に。口中に細菌を持っているのだ。広がり続ける被害。しかしこれは始まりに過ぎなかった…。美しい島を襲うバイオハザード。名手が描く生物パニックミステリー!

著者等紹介

篠田節子[シノダセツコ]
1955年東京都生まれ。1990年「絹の変容」で小説すばる新人賞受賞。’97年『ゴサインタン』で山本周五郎賞受賞、『女たちのジハード』で直木賞受賞。2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞を、’15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

374
文体にはスピード感があり、エンターテインメント小説として読む分には面白い。物語の舞台はグアムからさらに洋上を隔てた南海の島。テーマは篠田節子さんの得意分野の一つ、環境問題だ。ただし、小説の中核をなすウアブ(この近隣に生息する両生類)そのものがフェイクめいている上に、あまりにも簡単に生態を変容させる(そういうこともあるのかもしれないが)ために、深刻さが欠如するという欠点を克服できない。すなわち本作はどうしてもエンターテインメント小説の域に留まることになる。したがって篠田節子さんの作品系列の中ではやや弱いか。2018/04/05

starbro

182
篠田節子は、新作中心に読んでいる作家です。本作は、生態系破壊パンデミック小説でした。天使が悪魔に突然変異してしまうなんてビックリです。実際に起きてももおかしくなく、リアリティがあり興味深い内容ですが、新聞小説(何と我が故郷の新潟日報に連載)だったせいか、枚数を抑えれられたせいか、割とあっさり終了しました。本来は1.5~2倍のボリュームが必要だったのかも知れません。2016/06/13

あすなろ

113
ウーパールーパーのような生き物は、幼形成熟の生き物なのだ。これが、変態して成体になることがごく稀にある。しかし、それらはすぐに死ぬか変態する途中で死ぬ。そうした変態が生き残り、どういう成体となるのかをシュミレートしたパニック作品。パニック作品ではあるが、篠田氏らしくいろいろ考えさせられる作品であった。そもそも、上述のような考え方が現実に人間のせいであり得そうということ自体考えてたことがなく、その意味で勉強にもなった。2016/10/23

まちゃ

112
美しい島メガロ・タタを襲った謎の生物によるバイオハザードの恐怖。SFテイストの効いたパニック映画を見るようで先が気になって一気読みでした。篠田さんの文章は読み易くて好きです。先進国の人間が善意で持ち込んだ希少生物が原因で地元民が亡くなるのは皮肉ですね。2016/08/05

ゆみねこ

97
面白かったです!美しく整備された南洋の島のリゾートホテルで、謎の黒いトカゲのようなものに噛まれた人が。死者も続出する。人間の身勝手な行動が自然界を狂わせてしまうのかも?一読の価値ありです。2016/07/22

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