蜘蛛と蝶

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蜘蛛と蝶

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062196819
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

こんなに幸せで大丈夫なのか――。幸せの絶頂にいる瑠璃子は、今の状況に疑心暗鬼になりつつも、この幸せに身をゆだね……。

多岐川瑠璃子は実家住まいの歯科衛生士、33歳。家と職場の往復だけの単調な日々を過ごしている。離婚した妹が実家に子供を連れて戻ってきたので、自分が出て行かなければならないのか……と考えていたときに、同僚から聞いた出会い系サイトにアクセスする。同僚はそこで結婚相手を見つけたというのだ。ほのかな期待を抱きながら、気になる男に勇気を出してメールを送ってみた瑠璃子。程なくして、相手の男から返信が来る。舞い上がる瑠璃子。何度かのやりとりの後、二人は会うことになる。この男の名前は、佐々木一希。瑠璃子よりも7つ年下の商社マンだ。二人は急速に惹かれあい、やがて身体を重ねる――。瑠璃子は信じられないような幸福に身をゆだねつつも、一抹の不安を覚える。本当にこんなに幸せでいいのだろうか……。そう思いながらも、二人の間に、結婚話が持ち上がる。

内容説明

多岐川瑠璃子は、実家住まいの歯科衛生士、33歳。家と職場の往復だけの、単調な日々を過ごしている。妹が離婚し、子供を連れて実家に戻ってきたことをきっかけに、漠然と今後のことを考えるようになった。今度結婚する職場の同僚は、インターネットのサイトで相手を見つけたという。瑠璃子は、ほのかな期待からサイトにアクセスすると、程なくして、相手の男から返信が来る。何度かのやりとりの後、会うことになるのだが…。運命の輪は、なぜ二人を結びつけたのか。男は何ものなのか。運命は急転し、二人は愛の渦に巻き込まれていく。

著者等紹介

大石圭[オオイシケイ]
1961年東京都生まれ。法政大学文学部卒。’93年「履き忘れたもう片方の靴」で第30回文藝賞佳作を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

114
大石圭、初読です。タイトル(「花と蛇」のノリに近い)から官能小説なのかなぁと思って読み始めましたが、違っていました。シンプルなストーリーですが、一言で表現すると「ジェットコースター官能青春ミステリ」という感じです。読後感も悪くありません。「恋は盲目」、「女性(母)は強し」というのが本作からの教訓です。大石圭の他の作品も機会をみつけて読んで見たいと思います。【読メエロ部】2015/12/19

巨峰

65
何とかハッピーエンドに辿り着いたと思ってたけど、このふたりこの後が大変という他の方の感想を読んでそうだよなと思ってしまった。30歳を超えた歯科衛生士の女性と、兄とために結婚詐欺をおこなおうとする若い男。ほんとの恋に落ちたが故の悲劇。別の出会いならよかったのに。大石圭さんの今作は、抑えながら丁寧に書いているので、陳腐な題材ながら最後まで読めた。2019/06/30

きさらぎ

31
年下の男と付き合うことの罪悪感のようなものが女にはある。それがいい男なら周囲からは妬まれ、騙されているのではと疑われる。33歳恋愛経験の浅い瑠璃子など詐欺師にかかればひとたまりもない。傍からみれば「自分には他の女にはない魅力があると思い込み、貯蓄のほとんどを巻き上げられ、自分を騙し続けている男に何度も体を許し、その男の子供まで妊娠したバカな女」と映るのだろうが、途中で男が本当に女を愛し、女が男の誠意を信じようとしたら、こうなるんだろうなぁ。本当の愛も偽物の愛も永遠ではなく、変わるものなのかもしれない。2018/10/08

MINA

30
「人生には、そのいたるところに落とし穴が空いている。誰が、いつ、その穴に落ちたとしても不思議ではない。」一歩引いて客観的に言えば愚かで馬鹿過ぎるし、もう本当目も当てられない始末で結末。なのに読み進めるにつれ航平・瑠璃子の気持ちがすごく伝わってきて、あたかも私自身が誰かを騙し不幸に陥れ出口の無い地獄へ己と共に引きずり落とす錯覚を持って苦しくなったくらい。凄いな、作者こんな壮大な純愛書くんだ。官能&ホラーサスペンスが売りなのかと。現実でも結婚詐欺等苦渋の思いで他人を騙してる人結構いるのかも…?とか思ったり。2016/03/03

たぬきごんべい

28
オールドミス(死語?)と悪になりきれない結婚詐欺師のありきたりな物語。シチュエーションはありきたりで展開も読めるのにグイグイ引込まれる。「このバカ」と思いイライラしながらも最後までさらっと読める。★3.52017/11/28

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