出版社内容情報
商船として生まれながら、徴用され軍用船となり、米軍のトラック大空襲で沈んだ40隻余。そのすべての現在を撮影した渾身の写真集。商船として生まれながら、徴用され軍用船となり、米軍のトラック大空襲で沈んだ40隻余。そのすべての現在を撮影した渾身の写真集。
Introduction
Fleet 1
Fleet 2
Fleet 3
Fleet 4
沈船に暮らす
沈船とともに
経年劣化
チュークと日本
CHUUKESE
Data Box
Outroduction
古見 きゅう[フルミ キュウ]
著・文・その他/写真
内容説明
太平洋戦争末期。連合艦隊の拠点であったトラック諸島が、米軍の空襲により壊滅。戦火に晒された数多くの艦船及び航空機は今も海底に眠る。本書は9年にわたり水深70mに及ぶ潜水取材を繰り返し撮影した、生命をかけた記録である。
目次
Flect1(富士川丸;愛国丸 ほか)
Flect2(平安丸;清澄丸 ほか)
Flect3(第六雲海丸;天城山丸 ほか)
Flect4(文月;富士山丸 ほか)
著者等紹介
古見きゅう[フルミキュウ]
長年チュークで撮影活動を続け、時間の経過と共に変わりゆく沈船たちの姿を記録し続ける。「日経ナショナルジオグラフィック写真賞2014」優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
82
最近読んだ水中考古学の本で水中文化遺産の存在を知った。トラック諸島は、海底に沈んだ主に旧日本軍の船舶や軍用機のため、欧米のダイバーからレック(沈没船)ダイビングの本場として有名である。1944年2月17日米軍の空襲により絶対的国防圏であった旧日本軍の拠点が徹底的に壊滅状態となった。海底に沈む零式艦上戦闘機は原型をかろうじて留めている。駆逐艦も輸送船も徐々に劣化がすすんできている。そこには人の生きた痕跡しかみられない。ミクロネシア連邦の人々にとっては貴重な観光資源なのだろうが、複雑な感情を抱いてしまう。2021/08/18
新平
2
今日品川に見に行った写真展の古見きゅう氏の作品。1944年2月17日-18日、米国機動部隊が日本軍の拠点トラック島を空襲。巡洋艦、駆逐艦等が沈没。70年後の今も船内に遺る書籍や手帖に目を奪われる。2020/09/14
四不人
1
沈船を愛でるという趣味があるのを初めて知った。確かに心惹かれる。「遺跡」と「遺品」の中間という感じ。「廃墟」ともまた違うな。倍の厚さにして一隻当たりもっと写真を見たいが、まあ無いものねだりか。2015/10/10
黎雪
1
図書館の新着コーナーから。 かつての記憶を閉じ込めて、静かに海底で朽ちていく船の姿。 多くの人の命とともに沈んだ船の哀しい姿でもあり、今そこで育まれている沢山の海の生き物たちの姿でもあって、その二つの姿が印象に残ります。2015/09/16
A
1
図書館でたまたま見つけた写真集。沈んだ船や零戦に戦いの後や生活の後が残っていて、ここで人が死んだんだと思いながら読んだ。ダイビングについて、この島で何があったのか、この島の現在のコラムも興味深かった。2015/08/22