ホットスポット―ネットワークでつくる放射能汚染地図

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062173902
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0095

出版社内容情報

3・11で、どこに、どんな放射性物質が? なぜ取材班は詳細な測定ができたのか。政府は何を隠蔽したのか。いま真相が明かされる。 文化庁芸術祭大賞・早稲田ジャーナリズム大賞・日本ジャーナリスト会議大賞をたて続けに受賞したテレビドキュメンタリーの舞台裏をすべて明かす。どこに、どんな放射性物質がまき散らされたのか。なぜETV特集取材班は詳細な測定ができたのか。なぜ政府は放射能汚染の実態を住民に伝えなかったのかーー。
 ETV取材班は、土壌や植物のサンプリングで汚染実態を把握する基礎をつくり、放射能測定の権威・岡野眞治さんから借りた放射線測定記録装置を積んで福島県内の主要道路を車ではしり回ることで必要なデータを収集し、放射能汚染地図をつくった。さらにそのプロセスを記録し、取材途上で出会う人々が遭遇している困難な現実を描くことで事故後の福島を記録した。震災レポートの金字塔
 本書はさらに、その取材現場とNHK上層部との微妙なやりとりを描くことで、311報道とは何だったのか、というテーマにも取り組んでいる。

〈本書の内容〉
事故発生から4日、電撃取材は始まった
科学者のネットワークを組む
30キロメートル圏内屋内退避ゾーン・取り残された人々と動物たち
放射能汚染地図をつくる
飯舘村・大地を奪われた人々
こどもたちが危ない 福島市・校庭汚染と不安
原発事故は人々を「根こそぎ」にした
科学者たちの執念 原発から7キロ地点の土からプルトニウム
人体への影響を測る 木村真三博士と二本松の挑戦


NHK ETV特集取材班[エヌエイチケーイーティブイトクシュウシュザイハン]
著・文・その他

内容説明

どこに、どんな放射性物質がまき散らされたのか。なぜETV特集取材班は詳細な測定ができたのか。なぜ政府は放射能汚染の実態を住民に伝えなかったのか。いま、すべてが明かされる。

目次

第1章 事故発生から四日、電撃取材が始まった
第2章 科学者のネットワークを組む
第3章 三〇キロメートル圏内屋内退避ゾーン―取り残された人々と動物たち
第4章 放射能汚染地図をつくる
第5章 飯舘村―大地を奪われた人々
第6章 子どもたちが危ない―福島市・校庭汚染と不安
第7章 原発事故は人々を「根こそぎ」にした
第8章 科学者たちの執念―検出されたプルトニウム
第9章 人体への影響を測る―木村真三博士と二本松市の挑戦

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

47
福島原発事故の直後に放射能汚染の実態を伝えた番組の舞台裏を記録。 原子力に批判的なためNHKで冷遇されていた著者は、職を辞して現地に飛び込む決意をした木村真三氏らの研究者とともに放射能汚染の地図を作成。「ただちに健康に影響はない」と繰り返してきた政府の説明が住民の安全よりも混乱の回避を優先するものだったことを明らかにし、視聴者から大きな反響を呼びます。 番組の企画を通すために反原発を警戒するNHKの上層部を粘り強く説得する過程があったことも記されており、当時の緊迫を余すことなく伝える一冊となっています。2020/05/10

小葉

5
報道された内容もだが、さらに番組制作やオンエアにいたるまでの舞台裏なども興味深かった。番組に携わった人々への賞賛と感謝。そして現状のやるせなさ、悔しさ、切なさ、放射能の怖さ。2012/09/25

yasu_z2

4
正直よくやったなーと思う!組織での生存と使命感のはざまでの葛藤は文章にだせないだろうな。この番組にカメラマンとして行ってくれないかって言われたらどうするかな…2012/07/01

どりたま

4
NHKニュースも同じNHKなのにニュースで放送されていた内容とあまりに違うことに衝撃を受けた。つまりNHKとしては知っていても報道規制等で放送できないということなのだろうか?政府は汚染を知っていて住民に知らせなかったというのは、事実だとこの本を読んで確信した。読み終えて3.11後の数か月の報道にはなかった事実はよく分かったのだが、なぜあの時知らせてくれなかったのだと複雑な気持ちになった。2012/04/10

みったん

4
テレビが安全安心しか言わなかった頃に登場して、衝撃を受けた。以来ずっと見ている番組の本が出ていた。現実をしっかりと受け止め、そこからどう生きていくのか模索する真摯な姿勢がうかがえる。出発するときの不安や恐怖、緊張感…あの番組を制作するにあたっての様々な困難と裏話。人間模様…。熱い思い!番組を見てる人もそうだけど、見てない人にも分かりやすく、読み物としても魅力的だと思う。「放射能汚染の時代」に突入してしまったのだと改めて思う。悲観するでもなく楽観するでもなく、覚悟して、判断して、生きていかねばならない。2012/03/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4545380
  • ご注意事項