子規、最後の八年

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 405p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062167079
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0095

出版社内容情報

その病床に明治の青春と文学があった――。28歳で結核を発症し35歳で逝った子規。彼の病床には漱石・虚子・秋山真之等多くの友が集った。近代日本の文芸表現の道筋を決めた、その濃密な晩年を描く。

内容説明

二十八歳で結核を発症し三十五歳で逝った子規。激しい痛みに堪えながら旺盛に表現する彼の病床には、漱石・虚子・秋山真之ら、多くの友が集った。近代日本の文芸表現の道筋を決めた、その“濃密な晩年”を描く。

目次

序章 ベースボールの歌
明治二十八年
明治二十九年
明治三十年
明治三十一年
明治三十二年
明治三十三年
明治三十四年
明治三十五年
終章 「子規山脈」その後

著者等紹介

関川夏央[セキカワナツオ]
1949年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。神戸女学院大学特別客員教授。1985年『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、1998年『「坊っちゃん」の時代』(共著)で手塚治虫文化賞、2001年『二葉亭四迷の明治四十一年』など明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞、2003年『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

136
正岡子規の晩年を書かれていて読んでいて、NHKのドラマの「坂の上の雲」でのイメージがダブってしまいます。関川さんのは、谷口ジローさんとのコラボの本を読んでいましたがやはり原資料をよく読み込んでいるということがわかります。この本も大部でしたが様々な情報でわかっていることが多くすんなり読めました。2016/04/05

メルセ・ひすい

4
15-25 「文學界」一葉宅 アマリの美女 鉄火肌の女将 カリスマ的「つめたい炎」一葉は一見して慎み深い風情の美貌の女 しかし、冒険好きで自宅に集まる青年達との会話で興が乗れば強靱な皮肉的側面がそれは長く保たれた半井桃水への愛の一途さの裏返し…子規は28歳で結核を発症し、35歳で逝った正岡子規。激しい痛みに堪えながら旺盛に表現する彼の病床には、漱石・虚子など多くの友が集った。近代日本の文芸表現の道筋を決めた、その“濃密な晩年”を描く。2011/06/18

engawa

2
読んで驚いたこと。清水次郎長の養子で「東海遊侠伝」の著者天田愚庵と子規が知り合いだったこと。「今中の思想」の三井甲之が、子規の影響を受けていたこと。子規の「写生」から「今中論」へは「奇形的」にたどりつくとあるが、もう少しつっこんでほしいところ。面白くて一気に読んだが、この人の明治ものでは、やはり谷口ジローと組んだ「『坊ちゃん』の時代」が一番?2011/07/08

スエ

2
28歳で結核を発症し、35歳で亡くなるまでの、正岡子規の物語。晩年と呼ぶには若過ぎるけれど、だからこそ文芸にかける情熱に心打たれる。漱石に宛てた、てらいのない文章に涙。「僕はモーダメニナツテシマツタ。毎日訳モナク号泣シテ居ルヤウナ次第ダ」。いっぽう病床での8年とはいえ、ユーモラスなエピソードも満載だったりする。それこそ、神経症に悩まされた漱石の文章にも見られる「俳味」なんですね。特に子規が亡くなる明治35年の「最後の恋」は、なんとも微笑ましい。死を前にしてこんな文章が書けるのかと。。。2011/04/30

1
正岡子規以外の人物、時代背景についてもわかりやすく読めた。手紙や記録、筆者の考察から最後の八年をしっかり味わうことができる。2012/05/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3035510
  • ご注意事項