彼方より

彼方より

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  • サイズ B6判/ページ数 294p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062099042
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ジャンヌ・ダルクと共に戦った英雄にして幼児虐殺の半獣神『青ひげ』ジル・ド・レの真実。悪の深淵に魅せられ、極限の祈りを追求する魂の彷徨!十五世紀のフランス。富裕な大貴族であり稀代の快楽殺人者だったジル・ド・レ。究極の悪を犯すため彼に近づいていった若き錬金術師。神と、己の心が欲するものとをひたすら求めた罪深き人間たちが最後に見たものは。構想二十年―今も変わらぬ無限の苦悩と救済を描き尽くした著者渾身の一作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

25
15世紀のフランス。勇敢な乙女ジャンヌ・ダルクと共に戦った同志の中に、ブルターニュ地方の貴族ジル・ド・レがいた。だが彼は領地においては近隣から少年をさらってきては犯し、惨殺する悪魔として知られていた。後に青髭のモデルにもなった男。なぜ、ジル・ド・レは狂乱したのか?背後にプレラッツィと名乗る練金術師の介入の可能性を見い出している。まったく新しい解釈で綴られる。神と、己の心が欲するものとをひたすら求めた罪深き人間たちが最後に見たものは。1999/11/03

ジョバンニ

4
オルレアンでジャンヌ・ダルクと共に戦い、その後狂っていったジル・ド・レ。そしてその狂態を招いたと言われる錬金術師フランソワ・プレラ。史実はそのままに、フランソワの手記として神の沈黙を綴る物語は、とても残酷で時に甘く美しかった。何故人は神を希求するのか。何故神の不在はおこるのか。その答えは心の中だけにあるのだろうか。凄惨な描写は少し苦しかったですが、とても印象深い作品でした。2018/04/13

みっくん

2
ジル・ド・レを描こうとしたのかな?切り裂きジャック、ヴラド大公に引き続く歴史上のブラック人物に焦点を当てた作品。いかにも篠田さんっぽい伝奇モノです。2015/08/06

mitsuru1

2
ジャンヌダルクと共に戦った英雄にして幼児虐殺の半獣神《青ひげ》ジル・ドレの真実 帯より。解説によれば歴史伝奇作品、それで良いかどうかは解りませんがキリスト教徒でない私もそれなりに楽しめましたが、駄目な方も多いような気がします。2013/05/03

Mayumi O

1
タイトルの意味、最後に繋がっていくのかな。終わりにそれぞれの魂が救済されていくようで、よかった。篠田先生の本は、すごいね。2014/08/09

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