大いなる夢よ、光よ

大いなる夢よ、光よ

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  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20X15cm
  • 商品コード 9784062051682
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

時の流れの中で失ったひとつの貴重な光の世界。母として女性として揺れる夢と記憶のあわい。透明な光に導かれて新たなる旅立ちを希求する感動の純文学長篇小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あ げ こ

8
未だ時間の流れの内にある自分と、不意にその流れより離れ、いなくなってしまった我が子。どこが間違っていたのか。どうすれば失わずに済んだのか。過ちを探し出し。取り戻す為。彼女は始めから歩み直す。自らの時間を。自らが取り逃がし続けてしまっていた時間を。今なお取り逃がし続けている事を嘆きながら。時間が流れ行く事を免れぬままの身で。それは誰にも、他の誰にもどうする事も出来ない事。自ら辿り着くほかない事。自ら歩み直し、見つけるほかない事。彼女でない者はただ、せめて目を逸らさずに見届けるだけ。その言葉を追い続けるだけ。2017/06/29

龍國竣/リュウゴク

2
これはすごい作品だ。なにしろ、息子を失った母の悲しみ、ただそれだけで成り立っているのだから。全編を通して母親の想念が浮かび上がってきて、読む者に感動を与える。心構えなしに読むとたじろいでしまうかもしれない。それほどまでに強い力が込められている。2014/10/15

渡邊利道

0
平成元年に群像連載の長篇。まるでテレビのホームドラマのような物語。もっとも、モチーフとしては子を失った女性が、母親と同居し、叔父を迎えたり改修工事したり男たちと関わったり初恋の人に会ったりするもので、これまでとかなり共通はしている。前作同様かなり文体に軽みが出ていて、夢や妄想、回想などの独白が挟まる変則的な人称も、技巧的にこなれていて通俗的な印象に近くなるのかもしれない。あいかわらず出てくる男性たちが嫌な奴ばかりで、その中で情に溺れていくようにさえ見えるヒロインのあからさまな姿に軽く引いてしまう。2016/08/23

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