内容説明
とある場所にひっそりと佇む“五つの鍵の博物館”。収蔵されているのは、曰くありげな鍵が描かれた5枚の絵。見るものを選ぶその不思議な絵が語りはじめる―。幻のルイ十六世の鍵を求めて訪れた館で出会う意外な鍵(『十七世の鍵』)。「眠り男が、やってくる。そのときまで保管されたし」。不思議な手紙と同封されていた銀色に光る小さな鍵(『眠りの鍵』)。ほか全五編の鍵をめぐる物語。美麗イラストと珠玉の短編のコラボレーション。
著者等紹介
太田忠司[オオタタダシ]
1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。1981年「星新一ショートショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後も意欲的にショートショートを書き続け、1990年初の長編ミステリ『僕の殺人』を上梓。代表シリーズには『新宿少年探偵団』ほか。ミステリー、ホラー、ファンタジーなどジャンルを超えた作品を上梓し続けている。講談社ミステリーランドの1冊として刊行された『黄金蝶ひとり』で第21回うつのみやこども賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋製
35
来れたタイトル通り、五つの、鍵に纏わる短編連作集。 怖くて、摩訶不思議な物語たちでした。2014/03/05
kagetrasama-aoi(葵・橘)
7
太田忠司氏、登録六十六作目。ショート・ショートと言うにはちょっと長めのお話、五編。幻想文学的な感じで、推理小説作家”太田氏”が好きな私の好みから少し外れていました。プロローグの一人称作家さんのモノローグ「魔法のような科学力を武器に街を混乱に陥れる怪人と、それに立ち向かう少年少女たち……などという絵空事をどうにかこうにか物語にしつらえ云々」、これってあの作品ですよね!太田氏は色々なジャンルに挑戦なさっているんだと改めて思いました。2018/09/08
ソラ
6
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) とある場所にひっそりと佇む“五つの鍵の博物館”。収蔵されているのは、曰くありげな鍵が描かれた5枚の絵。見るものを選ぶその不思議な絵が語りはじめる―。幻のルイ十六世の鍵を求めて訪れた館で出会う意外な鍵(『十七世の鍵』)。「眠り男が、やってくる。そのときまで保管されたし」。不思議な手紙と同封されていた銀色に光る小さな鍵(『眠りの鍵』)。ほか全五編の鍵をめぐる物語。 2008/03/01
ソラ
4
【再読】2019/07/06
kai_sou@十五夜読書会
4
五つの鍵に纏わる物語が語られる幻想奇談。1つ1つのお話にそれぞれカラー挿絵があって素敵です。ある映画を想起させる『黒曜の鍵』が特に好みでした。『野獣の鍵』も好みに合っていて良かったです。鍵、といわれると思わず単に扉や錠前に施錠の意味でかける鍵を思い浮かべますが、それとは違った形で鍵というものが描かれているのが良かったです。2013/06/09