内容説明
孤島で起きた密室殺人事件。究極の真相は、封印された「倒錯の帰結」の中に!?ノベルス界でも初!表からも裏からも読める本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
57
ミステリーを二冊読んだ気分。というか、そもそもそういう小説で、軽く混乱する読ませ方になっている。面白い趣向ともいえるし悪趣味ともいえる!読者を翻弄することに喜びを感じているのだろうと容易に想像できる本の作り。ひっくり返して一冊の本を読むなんてなかなかしない。斬新で新奇な発想、読む前からミステリー!!『首吊り島』と『監禁者』の二冊合体小説で、真ん中が袋とじになっている。その秘密が閉じ込められた袋とじで二冊の交差する真相が明かされる。予想外の展開と衝撃的な真実。どこに焦点をおいてもこのハッとする感覚が楽しい。2021/04/27
そのぼん
13
なんとも前衛的な作品でした。一見二つの作品が収録されているように見えて…。ミステリーなのでめったなことは言えないですが、色々と驚きました。作中に袋とじがあるミステリーってのも変わってますね。図書館て借りた本なので、予め封は開けられていましたが(苦笑)。2012/07/05
red
10
表からと裏表紙から読む2つの作品、そして中ほどに袋とじで解決編?が閉じ込めてある本。確かにメビウスの輪の如く両作品がリンクし、ループしていて、密室トリックもこういうパターンはあまり類例が無いと思われるトリックだったし、なかなか面白かった。いくつかよくわからないもやもやが残ったが・・。そもそもシリーズ3作目とも知らずにこれから読んでしまったのも残念だった。2016/02/07
雛坂 五里霧中
7
★★★☆☆ 予想してたオチが予想通りすぎて逆に困惑した。もはやどこまでが狙いなのかわからない。多分普通に書いてた方が面白かった。くら寿司でサイドメニュー頼んでから、やっぱり普通の寿司にしとけばよかった、、、の気分。2020/03/03
オーウェン
4
「倒錯の死角」「倒錯のロンド」とつながる3部作の最後の作品。 本の形状が変わっており、表には「首吊り島」 裏からは「監禁者」さらには中に袋とじで結末を見せるという構成。 なぜこういう形にしたのかは、結末を見れば納得するのだが、多少強引な気が。 そもそも前2作と性格が変わっており、清水ミサ子や山本安雄も印象が変わる。 そして意図は分かるけど、「首吊り島」なんてかなり本格的なミステリなので、これだけでも別の1作として充分見れる代物だから勿体ない。2019/08/08