講談社現代新書
9・11と日本外交

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  • サイズ 新書判/ページ数 194p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061496224
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0231

内容説明

ナイン・イレブン―小泉政権はテロ発生を受けて緊急の七項目支援策を発表、テロ対策特別措置法を成立させ、戦時下で初の自衛隊の海外派遣へ踏み切った。一見スムーズに進んだかに見える自衛隊派遣やその活動をめぐり、日本政府の内部だけでなく、日米間でも激しい駆け引きや暗闘が繰り広げられたことはあまり知られていない。近代戦において、戦闘区域と非戦闘区域の区別はますます難しくなっているが、「日の丸を見せる」ことが優先された結果、両者の線引きについての議論は深まらないまま、派遣へ突き進んだ。自衛隊派遣をめぐる表と裏の動きを交錯させながら、政策決定のからくりを検証し、同時テロ後の日本外交、日米同盟の姿と課題に迫る。

目次

序章 ナイン・イレブン
第1章 極秘公電
第2章 イージス迷走
第3章 テロ対策特別措置法
第4章 「アラビアの虹」作戦
第5章 同盟の試練
終章 貢献国リスト漏れ

著者等紹介

久江雅彦[ヒサエマサヒコ]
1963年千葉県生まれ。85年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。毎日新聞社に入社し、青森支局、政治部などを経たのち、92年に共同通信社入社。94年から政治部で自民党、旧新進党、防衛庁、外務省などを担当。現在はワシントン特派員。国防総省を主なフィールドとし、日米関係に関する取材活動を行っている
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感想・レビュー

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竹の花

2
同時多発テロから20年,アフガニスタンからの米軍撤退という節目にあたって手に取った. 自衛隊派遣に前向きな外務省や防衛庁制服組とそれに対し消極的な防衛庁内局との対立.米国の意向を盾にした積極派が首相官邸を取り込んで防衛庁内局の方針を転換させた顛末などおもしろく,米国にも官僚にも翻弄される日本政治の場当たり対応が楽しめる2021/09/27

Furtwangler1

0
9・11のテロの後、テロ対策特別措置法が成立するまでの官僚内部での混乱や、政治家の無能ぶり、自己保身が第一という姿勢がよく描き出されている。官庁、または官僚相互の対立から来る対アメリカ外交での一貫性のなさ。法案をまとめるのは重要なものからそうでないものまで全て官僚任せ。政治家にとっては憲法を含めた法は自分の保身を図るための道具にすぎないことが明らかにされる。もし、9・11からイラクまでを経て、そしてそれらの過去の上に築かれるこれからの動きが、一部の権力者を肥え太らせるための壮大な茶番に過ぎないとすれば・・

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