出版社内容情報
【内容紹介】
人間失格者は、手術により野獣に変身させられていた!?未来の恐怖をえがく「ザムザ復活」など7編の変身物語を収録。手塚漫画不滅のテーマともいうべき「変身」をめぐり、さまざまなドラマが展開する傑作短編集!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
67
メタモルフォーゼをテーマとした短編集。カフカ「変身」をベースとしながら、文字通り虫に変身させられてしまう男の話もあったりする。一つ一つがよく練れているなと思ったが、手塚治虫本人の後書を読むと、アメリカ旅行中にホテルで半日で描き上げたものもあるとか。かなり忙しい時の作品群のようだ。中断してしまったらしいけど、このシリーズもっと読みたかったなぁ。2024/01/11
まつじん
5
まぁ好きな分野ですね。2020/01/05
Schuhschnabel
4
ザムザ復活/べんけいと牛若/大将軍 森へ行く/すべていつわりの家/ウオビット/聖なる広場の物語/おけさのひょう六。2018/10/17
yk
4
どれもおもしろかったですが「大将軍 森へ行く」が好きです。いい人だよ。2018/07/17
えふのらん
3
メタモルフォーゼをテーマにまとめたというよりメタモルフォーゼを様々に解釈して寄せ集めたアンソロ。だから薬剤で変身”しすぎた”鳥が出てきたかと思えば、二次性徴の男の子が勃起し、猫が踊ったりする。こう書けば早川のアンソロみたいだが、猫は人に対して下された禁止を破って踊るからそれ自体が皮肉になっている。いちばん主題に近い「ザムザ復活」でさえ変身済みの打ち捨てられた獣に共感し体制に牙を向く筋でかなり捻ってある。どれも変則的な筋で手塚の凄みが感じられた。2024/03/13