内容説明
平城京を舞台にして起きた政変や内乱を、徹底的に読み直し、従来の通説や解釈にとにかく疑問をぶつけてみた。するとそこには、藤原氏の陰謀、天皇系統の対立ではすまされない真相が…。平城京の謎解きの決定版登場。
目次
第1章 左大臣の犯罪―長屋王の変
第2章 「我こそは大忠臣なり!」―藤原広嗣の乱
第3章 戒厳令の夜に―橘奈良麻呂の変
第4章 正一位太政大臣、湖畔に死す―恵美押勝の乱
第5章 「道鏡を天皇にせよ!」―宇佐八幡神託事件
第6章 狙われた新天皇―氷上川継謀反事件
著者等紹介
遠山美都男[トオヤマミツオ]
1957年、東京都生まれ。学習院大学文学部史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科史学専攻博士後期課程を中途退学。97年学習院大学より博士(史学)の学位を授与される。日本古代史専攻。現在、学習院大学、立教大学、日本大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おMP夫人
8
奈良時代に起きた、長屋王の変から氷上川継の乱までの6つの事件を章立てでそれぞれ概要、展開、検証の3段構えで、また、それらに関わる8つの出来事がコラムで紹介されています。この著者は軽めの語り口と独自の視点が最大の特徴なのですが、軽さと憶測の域を出ない論説(ただし、説得力は充分にあります)は好みの分かれるところかもしれません。ですが、学者さんの著書であるにもかかわらず、気軽に読めてわかり易く、定説に囚われないその切り口は、歴史を空想する楽しみを与えてくれますので、私は好きです。2012/06/27
hr
0
奈良時代の政変と内乱を並べてみるという点でのみ面白い。内容は、想像・憶測が強いかな。聖武天皇の旅路の地図、乱時の藤原仲麻呂の移動の地図を続けて見られてよかった。四日市にある聖武天皇社の創建年はいつだろう? 奈良時代は、人物の評価が変わる度に記録を書き換えたり、記録を焼却したりしている。今もじゃん! 日本の政治は進歩がないな、、、2017/06/24
インテリ金ちゃん
0
平城宮で読むともっと想像が膨らむかも。新説も楽しい。2015/05/24
孤独な読書人
0
著者の憶測が多い気がした。2012/01/18
Teo
0
奈良時代の政変についてざっと見直しをかけてみようと言う物。これまでの定説が伝承ならこれも状況証拠からの推測の域を出ないのではないか。各々の政変の簡単な時系列的なまとめには丁度良い。2010/03/26
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