内容説明
「信長は天下人の座を盗み取ろうとしている。このままでは、公方様(義昭)は信長の傀儡となり、幕府は滅亡するおそれがある。いま再上洛することこそが大義にかなう」―義昭の使者・明智光秀の渾身の説得に突き動かされ、信長の動きを封じるため、急遽、再上洛の軍勢を催した輝虎(謙信)。春日山城から長駆越前に入ると、朝倉義景、浅井長政、そして信長に上洛軍への同陣を求める使者を走らせた。義景は拒絶したものの、意外にも信長は依頼を快諾し、信長の同盟者浅井長政も了承する。だが、その裏には、将軍・義昭誕生の最大の功労者と自負する信長が仕掛けた罠が…。上杉対織田・浅井の合戦の火蓋が切られる。
著者等紹介
工藤章興[クドウショウコウ]
1948年、愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。新聞社・出版社勤務を経て執筆活動に入る。複数のペンネームを使い分け、さまざまなジャンルで健筆をふるっている。歴史分野では現地取材を第一とし、文献資料だけにとらわれない独自の視点で、従来の史観を見つめ直している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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