内容説明
通商機動部隊の支援を受けた陸軍の作戦により、ニューギニアの米・豪軍は追い詰められつつあった。焦る米軍は、密林に縦走ルートを開き、日本軍の拠点を陸路から奇襲する策に打って出る。帝国陸軍の「躍進」に焦っていたのは米軍だけではなかった。そもそもニューギニア方面作戦を主導するはずだった帝国海軍も、気がつけばいつの間にやら蚊帳の外。そこで海軍は陸戦隊を投入し、陸路を啓開して奇襲攻撃を狙う。はからずも、密林の真ん中で交錯する日米の思惑。そして双方が建設する密林の縦走ルートは、次第に在地の兵力を動員しての争奪戦の舞台になっていく。通商機動部隊は、仙道博士開発の秘密兵器、水陸両用重戦車を海軍陸戦隊に提供。錨のマークも鮮やかに、いささか怪しいジャパニーズ・タイガーが進撃を開始する。
著者等紹介
林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年、北海道夕張郡長沼町生まれ。上京後、戦略シミュレーションの原案などで活躍後、確かな歴史観に裏打ちされた架空戦記小説で人気を集める。2000年以降は、科学的アイデアと社会学的文明シミュレーションが融合した作品を次々に発表し、新時代ハードSFの旗手としても期待を集めている。宇宙作家クラブおよび日本SF作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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